カボチャで魔界な昼御飯3
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ミーナは突然のパンプキンの発言に戸惑っていた。いきなり見ず知らずのカボチャに服を脱げと言われたのだから当然だ。
コウヤが止めようとしたが、パンプキンは1秒でも早く何とかせねば為らないとコウヤとミーナに告げたのだ。
余りの深刻な表情にミーナは渋渋、パンプキンの言葉に従った。ミーナが二人に背中を向け上半身を脱いでいく。其処には赤黒い痣が広がっていたのだ。痣は、ミーナが書いた文字であり、その一つ一つがまるで生き物の様に脈打っていた。
「こ、これって!」
「コウヤさん、少し“魔感”を切ることをお勧めします。見てて気分の良いものではありませんから」
「魔感? 僕もちゃんと側に居たいんだ……だから」
「分かりました。なら、此方をどうぞ御使いください」
パンプキンはポケットからバケツを取り出した。
「最低限の備えはあって然るべきですからね。ヨホホ」
パンプキンは急ぎ、ちゃぶ台をポケットに仕舞うと、畳に布団を引いた。
そしてミーナをうつぶせに寝かせた。ミーナの口にタオルを噛ませるとパンプキンはミーナに確りと加えてるように念を押しミーナが頷いたのを確認する。
パンプキンは紙に所々形の違う文字を書き入れていく。ミーナの書いた物と同じ物を書き上げたのだ。其れは、まるで文字と言うよりは紋様のようであり、ミーナの書いたものより遥かに細かく描かれていた。
「すみませんが……背中にコウヤさんの名が記されていますが、ミーナさんはコウヤさんの奴隷なのでしょうか?」
「ミーナは奴隷なんかじゃない!」
パンプキンの質問に苛立ちを感じ立ち上がるコウヤ。ミーナが奴隷と呼ばれ心がいたくなる。
「此れはすみませんでした。其れならば背中の痣だけを消しましょう。傷は残りますがリスクは無くなりますので」
「うん、頼むよパンプキン……ミーナを助けて」
「分かっています。安心してください」
パンプキンが急ぎ紋様をミーナから消そうとした瞬間だった。
「駄目……お願い……お願いだから、私からコウヤを引き離さないで……」
ミーナが口に加えていたタオルを外しパンプキンにそう訴えたのだ。パンプキンの手が止まる。
数秒の沈黙が二人の間に流れた。
「ミーナさん、此のままでは貴女の体は手遅れになりますよ……」
「構わないわ……私のワガママなの、だから……お願い……」
パンプキンは手を止めコウヤの方を向いた。そして信じられない言葉を口にしたのだ。
「コウヤさん、大変言い難いのですが。ミーナさんを助ける方法は1つに為ってしまいました」
「助かるなら早くしてよ、お願いだから……助けてあげてよ」コウヤの言葉に暗い表情で口を開くパンプキン。
「ミーナさんを正式にコウヤさんの奴隷として迎えるしか在りません」
「ふざけないでよ、こんな時に!」
「御聞きなさい! こんな時だからこそ、貴方に一人の男として決断をして貰いたいのです」
ミーナの背中に刻まれた痣、それは元々は奴隷に対して主人が行う契約であった。
ミーナは過去に命の危険や奴隷にされそうになった事から、この術式を調べていたのだ。
タライムの町での出来事をコウヤに知られたミーナは、明るく振る舞おうとしたが精神はボロボロになってしまっていた。
そんな中でミーナは考えたのだ。本当の奴隷ならば、コウヤに捨てられても傷付かない。
その為、ミーナは初めて奴隷契約の紋字を紙に描きコウヤに名前を書かせたのだ。
奴隷を本契約するには、それ専用のペンを使うがミーナは其れを所持してはいなかった。更に言えば紙も普通の物を使用していたのだ。
その為、ミーナの身体は制御できない魔力により蝕まれ始めていたのだ。
ミーナがコウヤを思う気持ちも強く無理に解除すればミーナの精神に負担が掛かりすぎてしまい、今の人格が崩壊する恐れすらあったのだ。
「うぅ……わかったよ……パンプキン」
「お若いのに、御友人のミーナさんへの辛い決断を迫ったことをお許し頂きたい」
「パンプキンもう1つお願いがあるんだ」
「何でしょうか。出来ることならば致しましょう」
コウヤはパンプキンにある事を頼んだ。そしてコウヤの血液で名前を記した紙をパンプキンがミーナの背中に被せ新たな術式がミーナの背中に刻まれる。
赤黒い痣が無くなり綺麗な文字が背中を修復しながら刻まれていく。凄く皮肉な話だった。
奴隷は主人が代わる度、体に刻まれた傷が修復され綺麗な体に戻される様に予め契約に含まれている。其れから暫くして、ミーナが目を覚ました。
「私……どうしてたんだろ」
「起きましたか? ミーナさん具合はどうですか?」
ミーナは目の前にいるパンプキンに対して大声をあげた。
「な……なんで魔族が! コウヤは、コウヤをどうしたの答えなさい!」
「おやおや、混乱してますね? それとも、あの大人しい人格は術式のせいだったんですかね、それよりミーナさん、此方に来てください」
警戒しながら、パンプキンにゆっくりと近づくミーナの眼に布団に仰向けになるコウヤの姿が入ってきた。ミーナは急ぎ駆け寄るとコウヤを抱きしめた。
「コウヤさんの決断を私は誇りに思います。ミーナさん貴女は幸せ者ですよ」
ミーナに抱きつかれ目を覚ますコウヤ。
「あぁぁ……良かった、ミーナ」
コウヤはミーナに思いっきり抱き付いたのだ。ミーナは照れくさそうにしていたが、コウヤの背中に刻まれた紋字をみて絶句した。
「なんで……コウヤの背中にそれが」
「私が刻みました。コウヤさんと取引をしましてね。ヨホホ」
ミーナは予想もしていない事実に絶望した。
パンプキンの言葉に意味が分からないミーナ、パンプキンの言うコウヤとの取引とは、次回少しだけ、暴走するかも?
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