赤く染まるその先に
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混合授業が終わり、特別クラス行きに近づいた生徒は4名いる。
ロナ=アーマイル、
ガストン=べラム、
カラン=セルベ、
キャメル=ハゼット、
この4名は現在11戦11勝であり、次の試合は、この中からマッチングされる。
そして12戦終了後に間違いなく、この4名から特別クラスに行く生徒が決まる。
混合授業が終わってから、10日程たち、事件は起きた。
キャメルとカランが学校帰りに何者かに襲われ大怪我をしたのだ。
二人共帰りは別方向だったが、ほぼ同時に襲われた事がわかった。
学校や村では、生徒の帰りを警戒したり、生徒によってはメイド等と帰る姿も見受けられた。
僕はロナが心配になったが、ロナはそんな僕に御構い無しの様子だった。
僕の事を心配してソウマが度々、帰りに迎えに来てくれるようになった。
ソウマは僕にある事を話してくれた。
「人は自分の為だけじゃなく、身内の為に愚かな事をする奴もいる、気を付けろよコウヤ」
ソウマのその言葉の意味を僕は近々知ることになるのだった。
混合授業が3日後に迫った。
その間も学校や村では生徒の帰りを皆で警戒していたが、何事も無く過ぎ去る日常に、皆は警戒心が薄くなり始めていた。
何時もの帰り道、昨日からソウマは隣町に出掛けていた。
何でも知り合いに会いに行くといい、昨日の朝早くから出掛けて行ったのだ。
「おい!そこの君?少しいいか」
後ろから声を掛けられ、振り向こうとした瞬間に、声を掛けてきた男がいきなり殴りかかってきたのだ!
反射的に交わせたが体外魔力がなければ、確実に食らっていた。
「いきなり何なんだよ!」
僕が振り向くと数人の男が立っていた。
僕の眼が見えないと知ってるからなのか、顔は隠してはいなかった。
幼い顔をした、その男達は明らかに子供だった。
「お前達が!キャメルとカランに怪我させたのか!」
「ああ、アイツ等か!少し痛めつけようとしたら?魔法で反撃してきたから、少しやり過ぎただけだ」
「少しな分けないだろ!キャメルもカランも入院したんだぞ!」
「さっきから?うるさいから、とりあえずお前も自分の心配しろよ!」
そう言うとコウヤの周りを複数人で、囲んで逃げ場を絶たれたのだ。
「此れでも、まだ何か言いたいことあるか?」
「あるね!」
その瞬間コウヤは自身の体から土煙を発生させた。
いきなりの事に周りを囲んでいた、男達は慌てた。
予想外の無詠唱と辺り一面を覆うように拡がる土煙で、目の前が見えなくなる等予想していなかったのだ。
「僕を調べて来なかったみたいだね!」
コウヤは一人、一人を確実に仕留めていったのだ。
最初は8人程いたが、今の時点で確認出来るのは3人だった。
5人の男達はコウヤの攻撃をまともに食らい、気を失っていた。
「何で!こんな事をするんだよ」
コウヤがそう問い掛けた時だった。
相手の一人が風魔法を発動し土煙を吹き飛ばしたのだ!
「あぶねぇ、だが!これで逆転だな」
3人は僕に向かい呪文を詠唱し始めた。
「遅いんだよ!ハァ!」
僕は無詠唱で、水魔法と土魔法を発生さ、それを混合させたのだ!
二つの魔法は混ざり合い、土石流の如く3人を押し流したのだ!
「ぐわぁぁ!」
3人と気絶していた5人はそのまま、吹き飛ばされ木々にぶつかった。
僕は男達が無事かを確認しようと近くに向かった。
一人一人無事を確認していた、その時だった!
一人が目を覚まし、ポケットに入っていたナイフで襲ってきたのだ!
「うわぁぁぁ!」
僕の頬をナイフが掠ったのだ。
頬から流れる生暖かい血が下に向かい流れ出す、地面を赤く染めた。
「くそ、殺してやる!殺してやる!殺してやる!クソガキが!」
ナイフを手に、此方に向かい走って来た男に、僕は身体を滅多刺しにされたのだ。
「痛くないや……僕、死ぬのかな……」
意識が薄れていく……全てがボヤけていく……痛みもない……むしろ何も感じない……僕は本当に死ぬのかな……
「……ウヤ!コウヤ!意識を保て!コウヤ!寝るな!諦めるな!」
ソウマ?……声がする……僕を呼んでる……
「うぅぅぅ、コウヤ!お願いよ、死なないで……コウヤ」
母さんの声も聞こえる……
コウヤの薄れ行く意識の中に声が響き渡る。
僕は眠いよ……明日聞くから……今日は疲れちゃったよ……皆……ごめん……
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