魔王に近き者達3
本日二回目の更新です。(*^^*)
コウヤ、源朴の勝利により、第三回戦が終わるとベスト4が決まった。
そして、ベスト4の中には観客の予想に反して実力を見せつけた者もいた。
ーーベスト4
Aブロック。
ーー『シアン、ランタン』ペア
ーー『シャーデ、キャスカ』ペア
Bブロック。
ーー『ミーナ、ダルム』ペア
ーー『コウヤ、源朴』ペア
ーー
観客の予想外だったのは、Bブロックの『ミーナ、ダルム』ペアであった。
初参戦の獣人のペアが戦魔祭でバーバリアンを倒しベスト4になるなど誰も予想していなかった。
そんなBブロックの試合に期待をしながらも観客の目を釘付けにするAブロック第四試合のリングにシアンとキャスカ、シャーデが姿を現した。
観客の歓声が会場を包み込み、緊張な面持ちで三人を見つめる。
しかし、シアンは一人であり、前回のラシャ戦同様に二対一で試合が始まろうとしていた。
そんな中、真っ黒いマントに鮮やかなオレンジ色のカボチャを被ったランタンが姿を現した。
「遅れましたかな? シアン」
「私は問題ないよ、だがラシャが御立腹だったねぇ」
「シアンも悪い人ですねぇ、まったく大人げないですよ」
「私は人じゃないかぁら、魔族だぁねぇ、でも頑張って戦ってたよ? 服きられちゃったぁねぇ」
キャスカとシャーデを無視して話すシアンとランタン。
「いつまで待たせる気だい? そんなに話したいなら、降参してから話してきなよ」
その言葉にシアンが笑う。
「あんまり怒るぅと、コウヤ君に嫌われちゃうよ? キャスカ」
「すみませんでした。キャスカ、それと何故、コウヤさんの話が?」
ランタンが質問をしようとすると試合開始の合図が会場に鳴り響いた。
真っ赤になるキャスカに対して、先に仕掛けたのはシアンであった。
「いくよ、キャスカ!」
シアンは最初から首斬り刀を握りキャスカに斬り掛かる。
「来るがいいシアン! 今日はお前さんが魔王から魔族になる日だよ」
キャスカはシアンの首斬り刀を受け止めると即座に角度をずらし、シアンの剣を滑らせる。
そのタイミングで片手に短剣を握るとシアン目掛け一気に突き出した。
両者が互いに激しく剣をぶつけている間にランタンとシャーデも戦闘を開始していた。
ランタンの大鎌を前にシャーデは苦戦を強いられていた。
「ヨホホホ。すみません、戦いには手を抜かないものでして、怪我をする前に敗北を認めて貰うことは出来ませんか?」
ランタンの余裕な表情にシャーデは、キッと睨み付ける。
「イヤだ! ワタシとキャスカが勝って、コウヤを婿にする! 野菜オバケに負けない」
「や、野菜オバケ……? 初めて言われましたよ、私はカボチャなんですが?」
「うるさい! ワタシが勝つの」
シャーデは、“蟲姫の囁き”を使い全身に鎧をつけるとランタンに突っ込んで行く。
「それは、コウヤさんを同じタイプのロストアーツ、致し方ありませんね!」
ランタンがデスサイズを両手に持ち、シャーデを迎え撃つ。
シャーデの手には、|デスマンティス(巨大カマキリ) の鎌が握られ得物の長さは五分と五分であり、昆虫の怪力を味方につけるシャーデは、ランタンに向かって全力で鎌を振るったのだ。
ランタンは咄嗟に大鎌を使い防御に転じ、その判断が少しでも遅れたならば、直撃からの良くて痛み分け、最悪敗北もあっただろう。
そんなランタンはシャーデの一撃に壁側まで吹き飛ばされていた。
シャーデはランタンを吹き飛ばしたと同時に、|ギガドラゴン(巨大なトンボ)の羽根を背中に生やすとランタン目掛けて、地面を蹴りあげ、一気に勝負を決めようと追い討ちを掛けたのだ。
ランタンはそれも予期しテレパスを使いシャーデの羽根の一部と位置を入れ替える。
「うわぁぁぁ!」
四枚の羽根が一枚減り、更にランタンが背中に移動したことにより、バランスを崩したシャーデがリングに落下する。凄まじい速度からの転落は強固なシャーデの鎧すらもボロボロにする程の襲撃を与えた。
全身を強く打ち動けなくなったシャーデを確認したランタンがテレパスを使い、シアンとキャスカの元に移動する。
シアンがキャスカの剣を躱しながら剣を繰り出す姿がそこにはあり、互いに戦いを楽しんでいるように見える。
「終わりにしましょうキャスカさん、シアンすみませんがお楽しみは此処までです」
ランタンはキャスカに詰め寄り一気に間合いをゼロにする。咄嗟に避けた瞬間にシアンの首斬り刀がキャスカの首を捉えるとシアンが微笑んだ。
「残念、またやろうねぇ。キャスカ」
圧倒的な力でぶつかりあった試合であったが、勝敗はシアンとランタンに決した。
シャーデも軽い脳震盪であり、命に別状は無かった。
ーーAブロック、勝者はシアンとランタンに決まったのであった。
読んでいただきありがとうございます。
感想や御指摘、誤字などありましたらお教えいただければ幸いです。
ブックマークなども宜しければお願い致します。




