設備も大事ですよ。
設備は大事、そんなお話です。
前回は斧でしたが、今回はその斧で作った薪を使っての、豚のエサの煮沸消毒の為の設備の話です。
豚の餌は、屋外にある、トタン屋根のかかっただけの施設で煮沸します。
仲間が、昼頃にレストランから残飯を回収して帰ってくるのですが、量が十分でない場合が多い(競合他者がいる)ので、バナナの茎を細かく切って混ぜます。
正直、これは増量材です。
栄養価は殆どありません。
それもどうなのよ、ですが、これに関しては、別の話でしたいと思います。
生のエサをドラム缶3本に分けて入れ、水を加え、煮沸します。
結構時間がかかるので、午前中のうちに、ある程度の水を沸かし始め、バナナの茎を切っておきます。
残飯が来たらドラム缶に入れ、改めて沸かします。
さて、ドラム缶を沸かす設備ですが、粗末な釜です。
粘土で作られた、四角い釜です。
参考としまして、アマゾンで「釜」を検索すると、パール金属の釜飯1号炊きのご飯鍋がヒットしますが、イメージとしましては、あんな感じです。
鍋の所にドラム缶が乗っている、そんな感じです。
大きな木も直接くべられる様に焚口は大きく、煙はドラム缶の底を這い、後ろ側に逃げる様になっています。
さて、この設備ですが、大きな問題がありました。
この釜に直接の原因がある訳ではないのですが、問題は、この設備を覆う建物(というか屋根)です。
トタン屋根がかかっただけのこの設備は、雨が降ると最悪でした。
トタン屋根って金属で出来ているのですが、薪を燃やした時に出る煙って、酸を含んでいるのですね。
木を燃やした時に出る煙は、冷えて液体に戻り、金属を駄目にしてしまうのです。
木材を乾留して木酢液を取りますが、木酢液を貯めるタンクは金属製を使いません。
そんな煙です。
釜には煙道と煙突がありましたが、錆びてボロボロとなり、朽ち果てていました。
煙は煙道から自由にモクモクと立ち昇る状態です。
今度はトタン屋根がボロボロになる番です。
トタン屋根は朽ち、大穴が開き、ブルーシートで応急処置です。
応急処置なものだから、雨が降ったら漏れます。
それはもう、盛大な雨漏りでした。
煙でボロボロとなるのだから、ドラム缶の上の屋根は、当然の様に酷い有様です。
すると雨漏りは、容赦なくドラム缶の上に降り注ぎます。
そうなると、焚口にまで雨が伝わってくるのです。
いくら火が盛んに燃えていても、水の力には勝てません。
あえなく鎮火、です。
大雨が降る中、消えてしまった釜の火を、雨に濡れて中々燃えない薪を使い、必死で燃やすのです。
雨の日は上昇気流も生まれにくいから煙が逆流し、そこら当たりに煙が充満です。
真っ白で周りを確認できない中、必死に釜に火を戻します。
そうなると沸かすのにとても時間がかかり、朝から焚き始め、夕方までかかる、なんて事もありました。
いやはや、最悪でした。