空の王者 前編って奴です
昨日投稿出来なかった分、書きますた。
初戦闘!初戦闘ですよ!(*´∀`*)
拙い文でスミマセヌ(´Д`;)ヾ
黒龍が声を上げた。
私の周りを渦巻く、禍々しい程の魔力
膨大と言い表す事すら億劫な馬鹿馬鹿しい程の量、ソレを私は一身に受けていた。
「私だって少しは躊躇したんですよ?
この魔法、メリットも大きいけどデメリットも凄いですから」
魔力の中心、私は溢れ出る魔力の力を感じていた
ソレは溢れ出る水の如く
際限を知らない器に魔力は延々と注がれ続ける。
「この魔術は丁度1年前に編んだモノです
効果は”魔力の永遠供給 つまりは無尽蔵の魔力回復」
私は魔力の流れに触れ、握り潰すように拳を閉じる
すると禍々しい程の魔力の渦は簡単に掻き消えた。
だが私から発せられる尋常じゃない威圧は、未だに黒龍の行動を制限している。
黒龍は僅かに目を細めると、その口元を愉快そうに歪ませた。
「成程、流石は天使様です」
「だから私は天使じゃないです」
右手を小さく掲げる。
同時に数百の魔力槍が空間を捻じ曲げて出現した。
無演唱魔術、例え数百の槍だろうと今や演唱する必要も無い
「これで私は ”普通じゃ無くなった 。
元々ラスボス用に編んだ術なんです、僅か6歳でチート使う羽目になった責任・・・」
腕を振り下ろす。
「取って下さい!」
魔力槍が音速で竜に迫った。
「ふんッ!」
龍が尻尾を薙、正面に迫った槍を纏めて消し飛ばす
だがその数はそれでも尚有り余る。
目に映る殆どの槍を消滅させた竜の死角に、撃ち漏らした槍が突き刺さった。
小さな破裂音を鳴り響かせ、槍が各々爆散する。
ピシリ、と鱗に亀裂が入った。
だが、それだけ。
「・・・簡単に貫通出来るとは思ってませんでしたけど」
鱗一枚剥ぎ取れないとは。
「竜族の強さを侮って貰っては困ります」
瞬間、黒龍が視界から消えた。
「ッ!?」
咄嗟の判断で円型の魔術障壁を張る、その行動が命を救った。
1秒もしない内に背後から振動が伝わる。
僅かに体が揺すられ、姿勢を崩した。
見れば背後に巨大な爪が障壁に突き刺さっていた。
その爪がもう少し進んでいれば、私の肌に食い込んでいただろう。
「コレを防ぎますか・・・」
そう言って瞬時に爪を引き抜き、距離を取る
役目を終えた障壁は硝子の様に砕け散った。
その体で、このスピードか。
私は静かに戦慄した。
この『初源魔法』を使うタイミングは間違っていなかった様だ
なんたってこの強さ・・・。
コイツがラスボスで良いだろう。
これは魔力を無限にしたからと言って油断すれば、簡単にこっちが喰われる。
「・・・竜って言うのはもっと遅いものかと思ってましたよ」
「空の王者が鈍くては、格好がつかないでしょう?」
「なら・・・」
私は瞬時に魔術を合成した。
『自動追尾』+『豪炎の掴鎖』
「地上に引き摺り堕ろす!」
私の背後から6本の『炎鎖』が黒龍に迫った。
「ぬッ」
迫る鎖を避ける黒竜
だがその炎鎖は直様方向転換し、黒竜へと再度迫った。
「この鎖・・・『自動追尾』か!?」
その術式を見破る黒竜
「ご名答」と返事のついで、私は演唱を開始した。
『空の檻』+『鉄剣の乱舞』
黒龍の頭上に、綺麗な隊列を作った剣が出現する
その数八千。
思わずその動きを止めた黒竜、その両足に『炎鎖』が絡みついた。
「しまっ」
そして隙間の無い剣戟の襲来
その身が剣の雨に晒された。
聞こえるのは剣が何かを削る音、鉄と鉄がぶつかる様な甲高い音
そしてほぼ全ての剣が落下し終える。
地上には『炎鎖』に引き摺り下ろされた黒竜と、まるで檻の様に鎮座する剣の山が出来上がっていた。
「・・・まだ」
黒竜が起き上り様、尻尾で周囲の剣を薙ぎ払う。
私は徐々に降下し地上へと降り立った。
同時に『白い翼』の効果を打ち消す。
黒竜が立ち上がり、私を見下ろす。
剣で森は既に更地の様に荒れ果て、見つめ合う私と黒竜だけが残った。
「空では無く地上で私と戦うつもりでしたか」
「こっちは空中戦なんて最初からするつもり無かったです
地上の方が安心して戦えますから」
「そうですか・・・・・・では」
黒龍が目を細めた。
「その判断が間違いだったと、後悔させましょう」
返事をする前に、黒龍が突進を仕掛けてきた
砂煙を巻き起こし、圧倒的な巨体を生かした突撃は迫力が伴う。
それを軽く左に回避する
しかし視界の隅に、高速で迫る黒い物体が飛び込んできた。
(!?)
高速で飛んで来たソレは、辛うじて作った魔力障壁を打ち砕き。私の右足を打った。
「っぁッ・・・!」
激痛が襲い、衝撃で体が吹き飛ぶ
『駆ける風』+『癒しの息吹』
私を包み込む様に風が体を押し戻し、同時に傷ついた右足を治療する
僅かにフラつきながら地面に着地した私は、自分の足を打った物体に目を向けた。
「・・・尻尾とは厄介な」
長く強靭な鱗で固められた尻尾
其れがかなりの速度を伴って、私の右足を打ったのだ。
骨くらい折れていただろう。
「全くもって便利な体だ・・・ッ!」
振り下ろされた爪を背後に飛んで回避する
地面に4本の抉れたラインが出来上がった。
次々と爪が飛来する。
地面をいとも簡単に抉り、その一発一発の威力を物語っていた。
『岩石の防壁』+『吸着の泥』
地面に拳を突き、岩の壁を出現させた。
高くそびえ立ち私の体を完全に黒龍から遮る
だが爪はバターも同然の様に、岩を粉砕した。
・・・が、その爪が私に届く事はない。
「! 吸着の魔法かっ」
爪に岩の内部から飛び散った泥がまとわりつく。
強い粘着力を持ったそれは、引き戻そうとする黒龍の爪を掴んで離さなかった。
「・・・ッ!」
黒龍が首を慌ただしく動かす
気付いたのだろう、岩の後ろに私の姿がない事に。
私は静かに演唱した。
『破砕の炎飛弾丸』+『黒雲の雷激』
目の前に巨大な円型の魔力球が現れた
その大きさは50m程、周囲に業火と雷撃を纏っている。
だが、これで終わりではない。
『循環する魔水』+『駆ける風』
業火が魔球を焼き、魔水が包むように内包。
雷撃が魔水に浸透し、風が追い風を起こした。
「私はここですよ!」
黒龍に聞こえるよう、大声で呼ぶ
『吸着の泥』を力任せに振り切った黒龍がこちらを振り返ったとき、その目は驚愕に見開かれた。
私は撃ち出す右手にありったけの魔力を込める。
『四属性魔砲撃ッ!!』
黒竜目掛けて、全力で魔球を放った。
打ち出した右腕が反動で跳ね上がる。
背後に突風の如く振動が伝わり、弾かれた様に魔球が加速。
その速さは最早目で追えない。
「ッォォォォォオオオオ!!!」
黒龍が腕を振るい、魔球を掻き消そうと迫る
だが魔球は吸い込まれる様に黒龍の腕を掻い潜り、その胸へと着弾した。
耳を劈く様な爆音、そして大量の光。
一瞬にして世界は音と光に呑まれた。
主人公を最強属性にするか・・・否か。
ご意見ありましたら作者にメールを下さい!(>Д<)ゝ
あ、雑談とかでも全然おーけーですよ(´-ω-`)




