blackって奴です
なんと!Σ(゜д゜;)
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side 魔王
「魔王様、黒竜の反応が強まりました」
ちょっとしたホール規模の部屋の中に、鎧を着込んだ複数の兵士と背の高い男が鎮座していた。
男は黒い服を着込み、長い髪を持ち、ぱっと見は人間と変わりない外見を持っている。
だがその額に生えた、一本の角が魔族である事を示していた。
「ラーグ家の者にこの事は?」
「はっ、既に報告は届いているかと」
「・・・ふむ」
顎に手を当て考え込む
この国の王「ファンベルグ=アレス」こと「魔王」は、此度の事に頭を悩ませていた。
黒竜の出現、千と数百の年月を生きた伝説とも言えるドラゴン
これについては全軍を持って退けなければならない。
それよりも、懸念すべきはご息女の事だろう。
「ラーグ=エルシア はまだ見つからんのか?」
そう、ほんの10時間程前から行方不明になっている
ラーグ家の一人娘の事だった。
「捜索隊を繰り出していますが、依然足取りは掴めず」
「しかし、夕方遅くに似たような人物を見たと証言している町人や商人が居ました」
話によると、昨日の夕方には街の中を歩き回っていたらしい。
とある衣服店で買い物をしたと言う報告も上がっている。
「しかし、それ以降の足取りは依然不明・・・か」
不安がよぎる。
最悪のケースが浮かび、それを頭から引き剥がした。
「兎に角、捜索に全力を注げ
黒龍については反応が街に向かってきた場合知らせろ」
「はっ!」
数人の兵士が慌ただしく走り去る
この時、誰もが気付いていなかった。
黒龍の直ぐ傍にある、小さな魔力反応に。
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「姫、私と共に来る決心がつきましたか?」
洞窟を出て空へと躍り出た私を迎えたのは、ご丁寧に空で待っていた黒竜だった。
改めて見てもその体は大きい
明らかに硬そうな鱗とか、鋭い牙とかを見せ付けられると私も少々気後れする。
あ、やっぱ戦うのやめます。
って本気で言いそうになるから恐ろしい。
「お断りします」
だから私は、さっさと逃げ道を絶った。
「何故です?
地上の連中は貴方が天使だと分かれば、是が非でも手に入れようとします
そうなれば血を血で洗う戦争が始まる・・・貴方はソレを望まない筈だ」
知った様な口を聞いて、まぁ
私は勢い良く竜を指差した。
「大体、私がまだ天使と決まったわけではありません!」
ズビシィ!と効果音を付けたい位の勢いで決まった
自分を勇気づける一歩目だ、私は臨戦状態に入る
「それに聞く耳持ちません
なんと言われ様と私は家に帰ります、具体的に言うと書斎に帰ります」
まだまだ読みたい本が沢山有るんだよ。
「・・・・そうですか、残念です」
竜の口元から炎が漏れた
かなり離れていると言うのに、肌を刺すような熱気が伝わる
あちらさんも戦うき満々と言う事だろうか
「本当なら姫自身の意思で付いて来て欲しかったのですが・・・
致し方ありません、無理矢理にでも連れて行きます」
そう言うと黒龍が大きく息を吸い込み、咆哮を上げた
ビリビリと空気が振動し、体が仰け反りそうになる
木々がザワめき、空の雲が一瞬にして四散した。
戦闘前の景気付けか?だがしかし、戦うと決めた私に退路は存在しない。
私は空中に手を置く。同時に無数の魔法陣が体を覆った。
「竜さん、言いましたよね
前の天使さんは魔力が枯渇して死んでしまった・・・と」
魔法陣は一つ、また一つと増えていく
それらは重なるようにして、私の体を覆い隠していく。
小型のものから大型のものまで、色も統一されていない。まるで無造作。
ふと、背後から光が溢れてきた。
ー 日の出だ。
「なら、其処からして私は天使と違います」
魔法陣が廻る。
数十の魔法陣は、それぞれが一つ一つ意味を持つ魔術であり
今から始まるのは私が持つ中でも最大規模の『初源魔法』
数十から数百へ、私の自身を覆い、私の周りを回転し続ける魔法陣
この世界に来てからずっと考えていた。
魔力とは何か、魔術とは何かを。
それは「前世」に無かったから思った疑問、だから完成させた。
その名も
『 魔の異世界 』
瞬間、黒龍をも凌駕する圧倒的な魔力を私は感じた。
(´Д`;)ヾ ドウモスミマセン
短いですよね、ね。
次は長くできるよう頑張ります。




