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霊輝  作者: ガンミ
72/130

夢喰いの知性

アレクスは再び夢喰いとの戦いに巻き込まれ、仲間と共に霊輝を駆使して立ち向かっていく。

しかし、その最中に現れたのは常識を覆す存在――

戦場の空気が一変し、誰もが予想しなかった展開が幕を開ける。

『7月12日 / 8:43』


部屋で腹筋をしていた。最後の一回を終えると、アンジュとセレステが影から現れた。夢喰いの状況について新しい情報を持っているようだった。


アンジュが最初に口を開いた。


「アレクス、戦闘部隊がもう来るのよ。でも何か変な感じがするの。何か見落としているものがあるのよ」


「手伝いが必要か?」


アンジュは頷き、巻かれた紙を取り出した。それを広げると、街の地図が現れた。今度はセレステが説明した。


「戦闘部隊はこれらの地域に現れます。アンジュと私は戦闘部隊とは違う計画を持っているんです」


「待て、お前たち二人は命令されたこととは違うことをするつもりか?」


二人とも真剣に頷いた。普段の彼女たちの関わり方を考えると驚きだった。こういう状況では違いを脇に置いて、より団結しているように見える。


セレステが続けた。


「キミに提案することは最善ではありませんが、唯一の解決策です」


「何の話だ?」


「キミとライラとエミリーの自然な霊輝の力で夢喰いの排除を手伝ってほしいんです」


プレッシャーを感じた。自然な霊輝を持つ者たちが集まるのは確かに興味深いアイデアだが、まだ重要なことが説明されていない。それについて議論することをためらわなかった。


「でも待て、まだ説明していないことがある。夢喰いがみんなバラバラにいるのに、どうやって立ち向かうつもりなんだ?」


アンジュが誇らしい笑みを浮かべて近づいてきた。


「甘く見ちゃダメよ。戦闘部隊にはそのための戦略があるのよ」


混乱した。理解できなかった。セレステを見た。彼女の方がアンジュより説明が上手いからだ。彼女は俺の視線に気づき、説明してくれた


「戦闘部隊の戦略は全ての夢喰いを一か所に集めて一度に攻撃することです。私たちは彼らの戦略を利用して、自分たちのことをするんです」


今理解した。戦闘部隊の計画を利用して、俺たちが攻撃するということだ。でもそれだけか?ただ攻撃するだけか?


「でも理解できない。戦闘部隊がやるなら、なぜ俺たちが攻撃する必要があるんだ?」


アンジュがまた近づき、まだあの誇らしげな表情で言った。


「まだ分かってないのね。私たちはその攻撃をフィルターとして使うのよ」


「...?」


「そんな疑問符みたいな顔で見ないでよ。簡単なことよ。彼らの攻撃が当たったら、すべての夢喰いに技術を使って霊輝を街全体に広げるの。そうやって街を小さな夢喰いや人間にくっついている夢喰いから消毒するのよ」


完璧な計画のようだった。


「いつやるんだ?」


「オマエたちの人間の言葉で土曜日って言うの。来週の土曜日よ」


これから六日間準備する時間がある。でも他にも保留になっていることがあった。次の少女の捜索だ。機会を利用して言った。


「ところでアンジュ、次の少女はどうなんだ?どこから探し始めればいいか分かるか?」


アンジュは石のように固まって考えていたが、完全に空白のようだった。


「前にも言ったとおり、あたしには彼女たちがどこにいるかなんて分からないのよ。ただ、どこで会ったかは教えられるけど、そんなこと言ったって彼女たちはじっとしてないでしょ?場所から場所へ移動するんだから、全然分からないのよ」


アンジュがそう言った時、セレステが俺に近づいてきて提案してきた。


「たぶん私が手伝えるかも」


「マジか?すげぇ助かるけど、どうやって?」


「アンジュとは違って、私は人工霊輝を探す技術を知ってるの。任せて!」


「よし、頼むぜ」


セレステに頼れることが嬉しかった。けどアンジュの方は嫉妬してるみたいで、なんかふくれっ面してる。少なくとも俺にはそう見えた。エミリーにメッセージを送って全部説明してから、ライラの部屋に向かって計画を話した。


『7月13日 / 9:55』


次の女の子を探すため、今日は日曜日だから街を歩き回ることにした。人通りが多い日だと、霊輝を感知するのは難しいかもしれない。それでも、あちこち探し回ったが、怪しい気配は何もつかめなかった。『一体どこにいるんだ?』——頭の中を駆け巡るのは、それだけの疑問だった。結局、アナの家に戻り、エミリーとライラと一緒に霊輝の訓練を始めることにした。


『7月14日 / 7:48』


学校へのいつものルートを歩いている時、周りを少し見回した。道には人だけじゃなく、アンジュの世界の連中も歩いていて、周辺を警戒してるみたいだった。アンジュの世界の存在たちが彼女と似た格好をして、頭の横に変な仮面をつけてるのが見える。当然、注意を引かないように気づかないふりをした。エミリーも同じだった。もっと先では、グループで暴力的な夢喰いを攻撃してるのが見えた。アンジュの世界の連中は彼女と同じように刀を使って、精密で素早く攻撃してる。街がこういう霊的存在で満ちてきてるのかもしれない。戦いが近づいてるから...


『7月15日 / 16:39』


エミリーとライラと一緒にアナの家で訓練してたけど、この時はアンジュとセレステが何か教えることがあるって言ってきた。


「オマエたち三人に、すごく役に立つ能力を教えてあげるわよ」


セレステが割り込んできた。


「この能力、私がとても古い資料で発見したの。キミたちみたいな人を知ってた誰かの記録で、その人がどうやって霊輝を使ってたか詳しく書いてあったのよ」


二人ともこの能力を教えるのにワクワクしてるみたいだった。どうやら霊輝を速度の媒体として使う能力らしい。要するに素早く動くってことだ。この能力を使うには体力が重要で、それに素早い動きをしようとする感覚が変だった。一瞬で、別の場所にいる感じがする。ほんの一秒で一つの地点から違う地点へ移動してた。


霊輝の自然な技術的能力をどんどん覚えてるけど、人工霊輝はどうなんだろう?女の子たちを解放する時、彼女たちの一部が俺に残るけど、その部分は人工霊輝なのか自然霊輝なのか?


「アンジュ、質問がある」


「何よアレクス、もう疲れて質問で逃げようとしてるの?」


「違う。女の子たちを人工霊輝から解放する度に、彼女たちの一部を得ることを思い出したんだ。前にそのことについて何か言ってたけど、今疑問があるんだ。彼女たちから得るその霊輝は自然なのか人工なのか?」


アンジュは考え込んだ。セレステも同じように。二人とも思考に迷い込んで、答えられずにいた。最終的にアンジュが無関心に言った。


「知らない〜」


まあ、予想通りだった。午後の残りも訓練を続けた。


『7月16日 / 17:33』


また霊輝の訓練をする一日だった。アンジュの世界の人々が街で増えてる。見張ってるみたいだ。まるで要所を支配しようとしてるかのようだった。戦争の真ん中にいるような気がした。その言葉を考えると神経が高ぶったけど、本当の戦争と違って、これは本当に見える人が少ない戦争だった。


アンジュが教えてくれた能力はほぼマスターした。ライラとエミリーはまだ苦労してるようだった。それで一つアイデアが浮かんだ。自分のスタイルを完璧にして、戦闘スタイルを作り始めるのはどうだろう...面白いアイデアだった。


『7月17日 / 18:15』


今、俺は戦闘スタイルの訓練をしていた。空中に向かってパンチを繰り出し、キックを放つ。体がどう反応すべきかを感じ取ろうとしていた。不思議な感覚だった。まるで体が自然にこれらの動きを知っているかのようだった。少しずつ、エミリーとライラも俺の動きを観察しながら、ほぼ同じペースで上達していく。戦いの日がますます近づいてきている...


『7月18日 / 15:30』


今日が最後の授業日だった。夏休みがもう始まっている。最後のチャイムが鳴ると、俺は榊と別れの挨拶をした。連絡先も交換したから話すこともできる。まい、カズミ、ヤヨイとも別れを告げ、驚いたことにからも竜児とカケルの連絡先をもらった。夏のどこかで皆で出かけようという提案はまだ生きている。ただ計画を立てるだけだ。


明日の戦いのことがあるにも関わらず、こんな友達たちがいることが俺を前に進ませてくれる。今、戦いと友達のことを関連付けて考えると、何か不思議な感情が湧いてきた...明日は夢喰いたちを倒すためだけでなく、皆を守るためにも戦うんだ。皆のために...


『7月19日 / 7:30』


ついにその日が来た。この土曜日の朝早く、俺はライラと一緒にアナの家へエミリーを迎えに出かけた。エミリーはアナの家に泊まっていたからな。全員集合すると、アンジュとセレステが現れた。


「まず特定の場所に向かって、戦闘部隊が現れるのを待つのよ」

アンジュが誇らしげに説明した。


戦闘部隊の到着を待つ間、皆で人里離れた場所へ向かった。通行されていないように見える道路だった。道の両端は雑草や木々に覆われ、遠くには廃墟となったトンネルまで見える。この場所で皆と一緒にいると、突然空が開いた。空に穴のようなポータルが現れ、その中から雲でできたような道が現れた。その雲の道を歩いて、アンジュの世界から大勢の人々が降りてきた。


「ついに来たのね」

セレステが少しツンとした調子で言った。

「キミたちも準備はいい?」


俺たちが立っていると、突然空に奇妙な光の筋がいくつも現れた。地面から空に向かって伸びる光が街全体に散らばっているようだった。


アンジュが急に緊張した様子で言った。


「...来るわよ...戦闘部隊の隊長...オダ隊長が」


空を見上げると、そこには背の高い男が浮かんでいた。恐らく二メートル近い身長で、長い髪を持ち、戦いや面白いことを求めているような笑顔を浮かべていた。この距離からでもそんな細かいところまで見えるなんて...


地面が奇妙に震えると、セレステが言った。


「夢喰いが集まり始めるわ。みんな、霊輝の準備をしなさい」


俺はエミリーやライラと一緒に手を伸ばし、掌に霊輝エネルギーを集め始めた。オダという男を観察していると、彼の部下たちが刀ではなく別の武器を持っているのに気づいた。古い時代の銃器のような形をしている...


街中の光の柱を見ていると、それらが街の中央に集まり始めた。同時に多くの夢喰いがそこに向かって飛んだり走ったりしていた。しかし光に触れると、その中に閉じ込められて浮いているような状態になってしまう。まるで一つの場所に向かう蜂の大群を見ているようだった。数分後、光の中には大勢の夢喰いが水槽の中を漂うように浮かんでいた。


オダを見ると、あの男は笑みを浮かべて手を上げ、そして下ろした。すると部下たちが一斉にあの奇妙な武器を撃った。強力なエネルギーが水流のように夢喰いに当たり、ゆっくりだが確実に消滅させていく。


アンジュが突然緊張して言った。


「あの隊長 、なんか怖いわよ...」


「なんでそう言うんだ?」


「...オダ隊長はレイスドールの規範に逆らって、刀の代わりに新しいタイプの武器を作り出したの。オマエが見てる武器は全部あいつの発明よ」


何を考えていいかわからなかった。アンジュやセレステのような存在を見ていたが、「隊長」という地位を持つ者は初めてだった。あの世界でそんな地位にいるってどれほど凄いことなんだろう?想像もつかない。


全てが計画通りに進んでいるように見えた。セレステが俺に近づいてきて言った。


「準備しなさい。オダ隊長が次に命令を出した時、それがあなたたちが霊輝を放つ瞬間よ」


頷いて、オダに注意を向けた。あの男が夢喰いが倒されるのを楽しんでいるのを見るのは奇妙だった。そして手を上げた。これが瞬間だと気づいた。エミリーとライラと一緒に霊輝を撃つ準備ができていた。オダが手を下ろすと同時に、俺たちも一斉に攻撃を放った。だが...


俺たちの攻撃もオダの攻撃も、奇怪な触手によって逸らされてしまった。振り返って何なのかを見ると、遠くにはっきりと何かが見えた。地面はその化け物の一歩一歩でより激しく震えた。それは...巨大サイズの夢喰いだった。


半分のような外見で、棒のような長い脚、頭らしき部分から伸びる触手、そしてその頭はタコのように見えた。一歩踏み出すと地面が震えた。しかし、その巨大サイズの夢喰いの存在が十分驚くべきものでなかったかのように、その巨大サイズの夢喰いの側に浮かんでいる誰かがいた。誰なのかは分からなかった...


アンジュが動揺して叫んだ。


「急いで!逃げるのよ!私について来て!」


アンジュが走り始めると、俺も後を追った。他のみんなも同じように走りながら、アンジュに叫んだ。


「どこに行くんだ?!」


「...あの巨大サイズの夢喰いは前回見たのと同じよ。間違いないわ」


「何だって?!」


「...今は仕方ないからオダ隊長のところに行くしかない」


一度にこれら全てを処理しなければならなかった。あの巨大サイズの夢喰いが前回言及していたのと同じもので、さらになぜ今あのオダとやらに会わなければならないのか?問題に直面する時のアンジュの論理は時々奇妙だ。


オダがいる場所の近くに着いた時、巨大サイズの夢喰いの側にいた謎の存在がもう少しよく見えた。一見すると人間のようだったが、明らかに夢喰いであることを示す特徴があった。でも本当に人間のように見えた。何が起こっているんだ?あいつは誰なんだ?


その時、その謎の人物が...話した。


「拙者はトウセイ、或いはお前たちが呼ぶところの夢喰いである...」


俺は完全に固まった。頭が真っ白になる。夢喰いが...喋ってる?そんなことが可能だったのか?一体何が起こってるんだ?しかも名前まで持ってる。


トウセイは続けて話した。


「お前たちに話があるでござる。我らへの攻撃をやめてもらいたいかな」


その瞬間、オダが大声で笑い出した。その場で唯一の音だった。


「ははははは...しかし何たる愚かしさぞ!当然のことながら逃がすわけにはいかんでござる...貴様らが存在するだけで既に虫唾が走るというのに、今度は喋れるなどと...面白くもないのう...」


静寂が空気を支配した。誰も何もしない。何も言わない。


するとトウセイが再び口を開いた。


「それがお主らの決断であるなら、拙者もまた力をもって立ち向かわざるを得ぬでござる」


オダは即座に、あの威圧的な声を失うことなく答えた。


「やってみるがよいぞ!待っておるでござる。この我が自ら相手をしてやろうではないか」


俺は振り返って、そのトウセイという奴の外見にもっと注意を向けた。褐色の肌、ドレッドロックの髪、なぜか閉じられた目、そして小袖のような奇妙な白い衣装。装飾は一切ない。


静寂の中、トウセイが再び話し始めたが、今度はどんどん空中に浮上していく。


「では致し方ないでござるな。これほどまでに我らを憎むのであれば、拙者も全力で臨むでござる」


手を上げると、奇妙な穴が指先から形成され始めた。オダは当然のように刀を片手に、拳銃をもう片方に持って突進した。しかしトウセイは素早く動いてオダの攻撃を避けているようだった。


そしてトウセイが作った穴が掃除機のように吸い込み始め、複数の夢喰いがその穴に吸い込まれていく。


これを見たオダは部下の方を振り返って叫んだ。


「愚か者どもぞ!この夢喰いどもを撃てでござる!逃がすなぞ!撃て!撃て!」


奇妙な力の弾丸の雨が降り注いだが、吸い込まれている夢喰いに辛うじて当たる程度だった。最終的に、どこにも夢喰いは残っていないようだった。以前光の中に捕らわれていた夢喰いたちは消え、巨大サイズの夢喰いも跡形もなかった。


トウセイは突然、自分が作った穴の傍に現れて言った。


「また戻ってきて立ち向かうでござる...待っていろかな。お前たちが間違っていたということを見せてやるでござる...」


オダは彼の言葉など全く気にかけていないようで、撃とうとしたが既に遅かった。トウセイはその穴に入って消え、穴と共にすべてが消失した。巨大サイズの夢喰いも含めて。


深い静寄が辺りを包んだ。一体何が起こったんだ?何があったって言うんだ?


オダが部下たちと共に地面に降り立つ。直接アンジュを見ようとはしないが、彼女に向かって話しかけた。


「アンジュよ、これはどういうことぞ。このような事態の報告は受けておらぬがのう」


アンジュが恐る恐る近づいて、頭を下げながらその姿勢のまま話し始める。


「申し訳ございませんオダ隊長...でも、私もこんなものが存在するなんて知らなかったのよ...」


セレステもオダに近づいて、アンジュと同じ姿勢を取る。


「私も責任があります。どうかアンジュを責めないでください」


俺も何か言うべきだと思った。一歩前に出ようとしたが、エミリーが腕を掴んで止め、首を振って俺に何もするなと合図する。でも、これ以上黙って見ているわけにはいかなかった。


オダが再び口を開く。


「今やあの夢喰いは逃げてしまった。どこへ行ったかも分からぬ。しかもあやつは自我を持っていたぞ。このような失態は許さぬ」


オダがアンジュとセレステの方を向いて言った。


「貴様らの不甲斐ない結果のせいで、やつを討ち損じたのだ。これが何を意味するか分かっておるのう?」


二人が震え声で「はい...」と答える。


もう見ていられなかった。さらに一歩前に出て、声を張り上げた。


「おい!何を言ってるんだ!あの二人はすごく頑張ったんだぞ!何が起こるかなんて誰も分からなかった!二人を責める必要なんてない!」


オダが俺を珍しいものを見るような目で見つめる。


「人間が我を見ることができるのか?いや、我らを...貴様は何者だ?」


「そんなこと関係ない!俺が気にかけてるのはあの二人だけだ!あんたがどんな立場で、どれだけ強くても、俺の友達をそんな風に辱めて貶すのは許さない!」


オダはただ俺を静かに見つめ、まるで分析しているかのようだった。そして言った。


「面白い...人間が我らを助けるとは...面白いぞ...はは...ははは...」


間違いなく、アンジュの世界から来る奴らはみんなおかしい。眉をひそめていると、オダが楽しそうな笑みを浮かべながら近づいてきた。


「小僧よ、名を申せ」


「...」


「申せと言っておるのだ!」


「アレクス...朝倉アレクスだ」


オダは黄金の瞳で俺をじっと見つめ続けた。それから仮面をずらして装着する。その仮面は人間の頭蓋骨のような形をしていたが、鬼の特徴も組み合わさっていた。そして言った。


「小僧よ、貴様はあの二人とはどのような関係なのだ?」


「友達だ!チャンスを与えてくれ!罰するな!」


「ははは、何もせぬよ小僧」


「は?」


「そもそもあの二人は我の部隊の者ではない。命令する筋合いはないのだ、ははは」


どうやら俺は状況を勘違いしていたらしい。オダがあんな風に叱っていたから、二人に何かするのかと思ったんだが...


最後にオダが刀でポータルを開いて叫んだ。


「撤収するぞ!この件を直ちに報告せねばならぬ」


それ以上何も言わずに、部下たちと共に去っていった。


アンジュとセレステは俺をただ見つめているだけだった。でも俺は、起こったことに対して恥ずかしくて死にそうな気分だった。

次回、ひとまず夢喰いとの衝突は収束するものの、アレクスの次なる目的が動き出す。

だが、その少女を探す道のりはこれまでとは異なり、奇妙で不可解な状況の中で進んでいくことに。

果たしてアレクスは、どんな「出会い」へと辿り着くのだろうか――。

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