第1話 最強の父親
ガチャ
「 ただいま... 父さん.... 僕、今日もダメだった....」
「ん?……あ~能力のことか?
あんなん焦るんじゃねぇよ。忘れたのか?
お前は、 豪人の神族 最強と呼ばれる
俺の立派な息子だ!焦りは禁物。焦ってちゃあ
意味もないしな、ゆっくりでいいんだよ」
「でも……皆がバカにするんだ……
お前の父ちゃんは... 豪人の神族なんだろ...
なんでお前は能力が......無いんだよ?
恥ずかしくないのか……父親に……
恥書かせてって……ヒック 」
「健司! 能力なんていつ開花するかわかんねぇん
だからよ あと少し頑張ってみよう、な?」
「だって...もう僕12才だし、父さんが
初めて能力を使ったのだって6才って....
能力開花のタイムリミットが10才じゃ
もう僕2年も過ぎちゃってるし...無理だよ....
父さんが居てくれたら心配ないじゃん......」
「あのなぁ、父ちゃんだってずっとそばに居て
守ってあげられる訳じゃないんだぞ?
あいつらがいつ現れるかもどこに現れるかも
分からねぇ、ネイト様から収集がかかれば、
この村以外の場所に行ってボイットの奴らを倒しに
行かなくちゃならねぇ、だから頑張れ健司!!」
「もう、父さんなんか知らない!!!!!」
バタン
僕の名前は、永劫健司 (えいこうけんじ)
10人の豪人の神族の中でも、最強を誇る
永劫孝 (えいこうたかし)の1人息子だ。
父さんは豪人の神族に選ばれたけど、僕は
能力が発動しなかったせいで普通の学校に
通っている、ただの落ちこぼれだ。
能力自体極わずかな人間しか持てないけど、
遺伝子の影響が大きいからか、豪人の神族の子供は
ほぼ確実に能力が発動する って言うのに12才にもなって発動しない僕にはもう希望なんてないのかな。
ウーーーーーー
( 至急、至急、 豪人の神族様にお伝えします。
ネイト様がお見えです。神殿までお越しください。)