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Ep.03 燃ゆる大空、墜つ翼

敵機は高度5000辺りにいる。

こちらの三機は間に合ったが王国軍機は間に合わなそうだ。

「行くぞ。払暁1、2は戦闘機をロッテで狙え。」

「「了解。」」

スロットルを上げ、狙いを定める。

「俺は重爆を狙う。」

30mmの火力は別の研究所の試作機が二門だけでも重爆を一度の出撃中に4機墜としたという伝説もある最強クラスの機関砲だ。

機首に集中配備した四門は命中精度に優れ、敵を穿つ。

高度を取り上から700km/hで突き抜ける。

放たれた弾丸は翼に吸い込まれるようにして飛んでいき翼を根元からへし折った。

当然、翼を失った機体は落ちる。

降下した勢いを使ってもう一機の重爆を突き上げるようにして攻撃する。

今度は胴体後部に当たったようだ。

胴体が真っ二つ。

戦闘機が焦るようにして向かってくる。重爆を一瞬で二機墜とした俺を脅威だと認識したようだ。

とりあえず四機か。

30mmの発射レバーをオフにして20mmだけで戦う。

30mmは400発しかないしすでに24発使ったからなぁ。

とりあえず一瞬のヘッドオンで一機。

そのままバレルロールで回避して格闘戦に入る。

ペラピッチ偏向と自動空戦フラップで異常な旋回半径で回り込んで一機。

そのままもう一機。

どうやら高度を捨てて逃げようとしているのが一機。

一瞬で追いつき墜とす。

これでひと段落。高度を取り直す。

20mmを割と使ってしまった。

4機に84発も使ったようだ。発射レートが割と高めだからか。レートを後で調整するか。

高度を取ってもう一度重爆を狙う。

ある程度の道筋を脳内で立てて突き抜く。

後上方より緩降下で撃ち抜き、次のを後方より一瞬の狙われない瞬間で撃つ。

降下して三機目をしたから穿つ。

四機目を先ほど少しとった高度を使いもう一度下から撃つ。

そして一度離脱する。

二機目だけ傷が浅いみたいだ。発動機は左内側のやつを破壊して燃料が漏れだしているがまだ飛べている。

戦闘機もかなり数が減っているみたいだ。それとどうやら王国軍機は遠巻きに見ているだけだ。おい何をしている。

敵は撤退を決めたらしい。

最後に戦闘機を一機墜としてあとは逃がした。

逃げていくのは戦闘機3、重爆1か……あいつは倒しきれなかったやつか……あっ爆発した。

戦果は俺が戦闘機7、重爆10、払暁隊が戦闘機14か……

「やりすぎたな……」

30mm弾が豊富(400発)に使えたから一気に墜とせたからなぁ。

それと天風は俺専用のエース機が欲しいから作った面もあるし。

「一度着陸するぞ。」

「「了解。」」

「なんだあの戦果は!」

王国軍の人達に詰め寄られる。

「どうです?すごいでしょう。」

「すごいなんてもんじゃない!これまでどれほど力及ばずやられた事か……」

この国も焼かれていたのか……俺たちの国と同じように。

どうやら後ろの二人も同じようなことを考えているらしい。

「まぁ……とりあえず帰還するぞ。」

「「了解しました。」」

「あっ!できれば国防に協力してくれませんか?帝国は大義無きまま世界各国に侵攻しているんです。この国は国と人々を守るために連合を組んで立ち上がったのですが同盟国も劣勢でこの世界の危機的状況なんです……奴らは国民以外を人とも思いません。どうか助けてください……」

「今は何とも……持ち帰って検討してみる。」

「!!わかりました。」

研究所内

「緋空少佐及び払暁1、2、帰還しました。」

「大戦果だったそうですね!」

「払暁もかなり活躍しましたし払暁開発部としても嬉しい限りです。」

「それと墜星隊は特に何かを発見することはできませんでした。」

「了解。帰還の手がかりは見つけられたか?」

「いえ、特には。」

「まあこちらで手がかりになりそうな単語を聞いた。【時の漂着者】とか言うものの可能性があるらしい。」

「【時の漂着者】ですか?」

「まあ名前以外は何もわからないんだがな。」

「そうですか……」

「それと二つの国家と接触した。」

「王国と帝国と言われる国ですね。それと帝国軍機を大規模に落としたんでしょう?」

「そうだが。」

「なーにやってんですかねぇ……まぁ国を焼かれていた私たちの身からすると迎撃したのもわかる話ですけどね。」

「それとやはり王国側が劣勢らしい。連合組んでるらしいが各国が劣勢できついらしいな。」

「大義無きまま国を焼く……まるで奴らじゃないですか……」

「俺は王国に味方するべきだと思う。俺らの国と同じ道を歩ませてなるものか。」

俺たちの母国は焼き尽くされた。新型機があれば勝てる!とかほざいてる奴もいたが間に合わないのは皆わかっている。その中でやっていた。

「今……戻れたとしても結局は間に合わないでしょうね……それならまだ希望がある国を救いたいです。」

「そうか……それなら王国に味方してこの国を守ることに異論は無いな。」

「「「はい!」」」

「では彼らに伝えてくる。それと天風の補給を済ませておいてくれ。」

「了解しました。」

「それと技術的な情報だが王国軍機は……はぁ、張線がある固定脚単葉戦闘機、帝国軍機は一応引込脚で単葉機だった。あと戦闘機よりも重爆の方が全然技術レベルが高い。技術にムラがありそうだった。」

「あと飛竜がいた。戦闘機なのか爆撃機なのかはわからんけどな。」

「わあ幻想世界(ファンタジー)。」

side 帝国軍

「クソっ!なんだあの機体!一機で爆撃隊を全滅させた上に新鋭戦闘機四機で挑んだ時すら歯牙にも掛けないなんて!」

戦闘機隊のわずかな生還兵の一人は荒れていた。その理由は明白だ。

「あいつらは同胞を71人もやりやがった!本来なら死ぬはずのない奴らがだ!」

重爆には一機5人乗っている。爆弾を多く積むために銃座が少なめにされているから人数は少なめである。

「しかもこの大損害でこの基地の部隊が半減しちまったし部隊の士気も落ち込んだし……」

「まぁまぁ落ち着けよ、部隊には藍色に塗装された双発機を見たら多数で挑めというようにするよ。」

「ふざけるな!あいつは新鋭機4機でも全く問題無いように全機墜としたのを見たんだ!一回の射撃チャンスも得られないまま!あいつを見たらすぐに逃げろ!」

「すまないがそれはできない。ただ多数をもって挑むようにするよう徹底させとくよ。」

「ちくしょう……ちくしょう……」

「あと今回のことで報復作戦が実施されることになった。驚け、古代龍と風龍を出撃させるそうだ。」

「本当か!俺も出してくれ!」

「早く司令部に行ってこい。志願すればいけるかもよ。」

side 緋空少佐

王国の先ほど空襲があった街に移動した。

王国の人に協力できる旨を伝えると泣いて感謝された。

どうやら先ほどの空戦を街の皆が見ていたらしく英雄のように扱われた。

それと出来ることがあるなら協力すると言われたので燃料の補給と弾薬工場の設置、飛行場の無制限使用許可が欲しい旨を伝えると飛行場で機体がほぼ無くなって使えてない飛行場があるのでそれを使ってほしいといわれた。

弾薬工場は弾薬の設計図があればどんなものでも製造できると豪語している職人たちに「何mm使ってるんだ?」と聞かれたので20mmと30mmっていうと硬直された。40mmとか57mmでもないのに……

補給に関しての問題が少し解決したので研究所に戻ることにする。ついでに研究所の位置を伝えた。

「只今帰還した。」

「少佐殿!飛行場などはどうなりました?」

「大体の要求は通ったぞ。それと通信機を置いてきた。」

「やりました!」

「大体終わったし今日はもう休むか。」

「そうですね。」

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