Ep.01 幻の怪鳥、舞わぬ儘。
とある研究所
「2700は出るぞ!一点物で多分量産できんけどな!」
歓喜と自虐の混じった声が響く。
「緋空少佐殿の開発した機体にはこれを乗せるのですか?」
「おうともよ!かつて最強だと思われた双発戦闘機を作ってる。2400で設計してたけど2700+ターボで運動性持ったまま700まで行けるぞ!」
此処は航空機の研究所。その中でも変態技術者達が集まって日々飛んでくる重爆を墜とす機体の開発が行われている。
「緋空少佐殿、武装は……この記載に間違いは無いのですか!?」
「そうだぞ~30mm×4と20mm×4だぞ。馬力に余裕が出来たから20mmを2門追加したけどな。」
特に緋空少佐殿と呼ばれている人は設計能力が最高であるが、浪漫を追い求める傾向があり、この研究所に回されたのである。なお喜んでいる。
「戦闘攻撃機 天風 11型……俺の最高傑作だ。今もそこらを飛んでる中途半端なあいつらとは違ってな……」
天風 11型
速度:未計測(計算上は710km/h)
航続:未計測(計算上は5600km)
武装:翼内20mm航空機関砲 4門(弾数800発)
機首30mm航空機関砲 4門(弾数480発)
発動機:新航空機開発研究所製 試製星形複列22気筒2700hp+二段二速ターボチャージャー ×2
備考:プロペラピッチ偏向制御や自動空戦フラップ、試作品の非常に摩擦係数の低い塗料など試作装備品のオンパレード。なお大型の懸架装置を8つ装備。最大4tまで搭載可能
「こんなのは緋空少佐殿じゃないと作れないし動かせないですよ。あと緋空少佐殿は中途半端とか言ってる機体ですけど、わが軍の主力の戦闘機じゃないですか。」
「あいつは行き過ぎた軽量化のせいで拡張性に乏しいんだよ……」
「それと曙大尉、君の開発チームはどうなんだい?」
「緋空少佐殿みたいな一点物じゃなくてそれなりには……量産できるかもしれない単発機です。発動機に国の制式発動機の18気筒1900hpを改良したやつにターボつけて計算上では670km/h出るようになってます……ただ5年前に制式機になった主力戦闘機に運動性では敵わないですけどね……」
「あいつは運動性特化だったからなぁ……。それはそうと機体名は?」
「戦闘機、払暁です。暁の方向よりやってくる敵を薙ぎ払うために作ってます……」
払暁 11型
速度:未計測(計算上は670km/h)
航続:未計測(計算上は1300km)
武装:20mm航空機関砲 4門(弾数800発)
発動機:四式発動機II型 改新航開発研 星形複列18気筒2200hp+二段二速ターボチャージャー
備考:速度が乗ると運動性能が上がる性質が予測されている。格闘戦は敵機には優勢なるも友軍機の中では一般レベルだと思われる。
「量産できれば互角以上に戦えそうだな。速度性能が高いのはいいな。」
「緋空少佐殿の天風には敵わないんですけどね……ほんとなんなんですかそれ……」
「あとそういや急降下と空戦可能な攻撃機も作られてるんだろ?」
「はい……ただ、はっきり言うと天風の下位互換なんですけどね……」
「まぁ来週にでも合同で試験をするか。さすがに戦局がまずいからお偉いさんも早く出したいだろうし。」
「払暁ともう一つの攻撃機、墜星の実質二機の試験ですけど……天風は例外すぎますし……」
「そうか……そういやもう遅いしゆっくり休め。」
「ゴォォォオオオオオオゥゥゥ!ガタッ!ガタガタッ!」
「っ!凄い風だ……大丈夫か?」
筆者はストームワーカーです。作った機体を活躍させたくて作品を書き始めました。




