表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/16

異世界恋愛「伯爵令嬢チャンヨメVS第三皇子ダンナーチャン」

 裸族・・・。


 煌めく舞踏会のフィナーレを飾るワルツの前に、令嬢のチャンヨメは高らかに宣言した。


「ああ、もう、こちらからダンナーチャンとの婚約は破棄ですわ。願いさげですわっ!」


 突然の宣言に会場はざわめき、着飾った人々は好奇の目で2人の一部始終を見ようと成り行きを傍観している。


「何故だ。チャンヨメ、私たちは親(相談所)が決めた婚約なれど愛し合っていたはずだ」

 ダンナーチャンは大仰に両手を広げ彼女を諭そうとする。


「かりそめのね」

 チャンヨメも負けじと、胸に手をあてオーバーリアクションをとる。


「馬鹿な・・・そんなバナナ」


「そゆとこ嫌い」


「何がだ」


「つまんない。おやじギャグで誤魔化すところ」


「だってしようがないじゃないか」


「ほらまた」


「すまない」


「分かったら、婚約破棄しましょう」


「まて、まて、まてぃ~。せめて私と離れる理由を聞かせてくれ」


「それは・・・」


「まて、まて、今、自分で考えるから」


「あ、そう」


「性格?まさか・・・顔っ、顔なのか自称しょうゆ顔のイケメン・・・」


「ブッブー、顔じゃありません・・・たぶん」


「多分ってなんだよ」


「気づかないの」


「なにが?」


「だから、そゆとこ」


「じゃ、教えてよ」


「ええ、教えるわよっ!あなたスッポンポンのまま舞踏会に来やがって!皆ドン引きよ!」


「すまない、これはあえてだ!あえて言おう裸族たる者の宿命だと」


「・・・ダンナーチャン、あなたって人は」


「・・・チャンヨメ分かってくれたかい」


「うーん、どうだろう」


「服を着たら、破棄はナシってことで」


「しょうがないなー」


 こうして自称裸族の第三皇子ダンナーチャンと伯爵令嬢チャンヨメは、ドタバタしながらも、それなりに暮らしましたとさ。



 それは宿命。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ