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清濁を併せ飲む その2

悪魔とのレンタル移籍契約に臨む。

 秘密基地が機能を増やして充実する姿を思い浮かべる。


 何が必要か。

 悪魔が得意とする分野なら好条件が引き出せる。

 悪魔の基本機能…。

 神に対峙する能力は産み出す力。

 無尽蔵で爆発的な増殖力、底無しの憎悪、根絶やしにしても再生してくる生命力。

 その反面欲する事も大きい。

 尽きる事のない飢え、血の渇望、尽きない性欲物欲。


 プラス、マイナスとベクトルは違えど、そうかエネルギーだ!

 パワーだ!

 神から機能、仕組みは得るのでそれを動かす、育てる、エネルギーをそう相対する存在の悪魔から頂こう。


 レンタル移籍の対価を希望したいと思います〜!


 エミリアは品定めする様に僕の言葉を待つ。


「え〜と、一番悲しかったのはエミリアさんが神の召喚だと偽って僕を騙そうとした事です。こんな感じならこの先悪魔の世界で日々の疲労困憊や食事とか消費する物全てが心配で心配で上手くやって行く自信がありません。だからレンタル移籍したくないです!」


 え〜ちょつと!

「待ちなさい!大丈夫ちゃんと不安を解消するように希望を叶えるから!」


「本当ですか〜、じゃ続けるとですね」

「人間の中でも極めて非力な部類の僕が悪魔の中でどんな悪魔も怖がらずに平然と生きれる手立てが欲しいです。出来ればどんな事も干渉されずに静かに暮らしたいです、どんな悪魔さんも親の様な慈しみを持ち兄弟の間柄のように仲良く在りたいです」


 ミカエルがふむふむと頷いている。

 正に世界平和、人類皆兄弟、いや悪魔皆家族…兄弟。

 何とも道徳心の強い素晴らしい考えか。

 糧と友愛…。

 神の極致。


ミカエルが少しジーンと瞳を潤ませながら後押しの言葉をくれる。

「エミリア、レンタル契約内容にに盛り込みなさい!貴方達への不利益な〜んも無いから!」


 神の進言というよりもルシファ爺さんの旧知からのアドバイス、巨大な力を求める訳でない細やかな希望と思える内容からエミリアは契約を整える事にする。


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