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アホの道の上より
彼女がアホだ。
「さーきほーこるはーなはー」
アホって言ってもそこらへんのアホとは土俵が違う。
「散るからこそにうつくしいー」
今は数学の授業中。
教師が怒りでチョーク握りながら震えている。
「散ったはなびーらはー後は土へと帰るだけー」
俺は黙々と問題を解く。
「そーれなーらばーフーフーフーン、フーンフフフンフンフンフンフーン」
歌詞が分からないらしい。
「ソイヤ!ソイヤ!ソイヤ!ソイヤ!ソイヤ!ソイヤ!ソイヤ!ハッ!!」
「うるせぇ!黙って廊下に立ってろ!!」
本日2度目だ、教師が切れた。
さっきから廊下から聞こえてた歌は、残念ながら僕の彼女が犯人です。
「ソイヤッ!」
廊下から教師に向け元気に返事が返ってくる。
「ソイヤ!で返事すんな!!」
頑張れ先生。