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闘争本能  作者: たっちゃん(小さな畔)
1/16

戦いの始まり

兵士に連れられ、魏の面々がリングに出ると蜀、呉の面々は一列に並びすでに


リング上にて民からの歓声を浴びていた。


そこへ魏の面々が来たものだから歓声が一気に場内を響かせた。


一刀「すごいな~・・・・・これは。」


客の歓声に驚いた一刀は感嘆の声を漏らした。


霞「こんなにお客さんおって、強いヤツと戦えるんや、ワクワクするやろ・・・・?」


横に居た霞が一刀に話掛けた。


一刀「ワクワクっていうか、ちょっと震えてるけど・・・、武者震いと信じたいね。」


そういうと震えてる掌をグッと握り、拳を作った。そしてそのまま前をキッと見据えた。


一刀「(師匠・・・、貴方の教えに背かぬよう、戦いきってみせます。)」


現世にて師事をした人に誓いを立てた。


ドーーーーーーーーーーーーーーーーン


と、大きな花火が音を立てて空に散っていった。


司会「皆様、大変長らくお待たせいたしました! 

    いよいよ、三国の武将達による熱き戦いが今、始まります!!」


司会がマイクを持って大きな声で大会の開始の言葉を叫んだ。


気づけば、リング両端にはスピーカーらしきものが備え付けられていた。


司会「それでは、開会の挨拶を開催国の主であられる、曹操様よりいただきたいと思います!」


そういうと司会が華琳の座っている玉座の椅子の方へ掌を伸ばした。


華琳は建物の中に居たため上の方から観戦する形になっていた。


華琳の観客席が特別豪華な作りなのは桂花の要望だろう・・・。


スッと華琳が椅子から立ち上がりマイクを持って観客、武将達を見回した後、口を開いた。


華琳「皆、今日はよく集まってくれた! 

    これより三国の兵達が皆を血沸き肉踊る戦いを披露してくれることだろう!

    今日は皆の勇士を心に刻んで帰って欲しい!!

    武将達の武の舞を心行くまで楽しんでもらいたい。


    これをもって開会の挨拶とする!」


そういうとマイクを置いて、スッと椅子にまた腰を掛けた。


オオオオオオォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!


華琳の挨拶に、会場中が観客の声で埋め尽くされた。


司会「では、これより大会を進めていきたいとおもいます!!」


観客の声がやんできたときに司会が大会進行に入った。


司会「皆様、本日の第一回戦は 関羽対典韋 となっておりましたが、

    二年の時を越え、魏の武将、北郷一刀様が本日、帰ってこられました!!」


そう言いながら司会が一刀に手を差し伸べた。


一刀「んっ?」


手を差し伸べられた一刀は自分のことを言われているのに気づいて、会場中を見渡した。


オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!


一刀の姿を確認すると魏の兵士、民が大きな声を発した。


それだけ、一刀の人望は厚かったようだ。


一刀「うわっ、すごいな!」


一刀が皆の声に圧倒され少したじろいだ。


春蘭「何を言ってるんだ。お前の帰還を喜んでるんだ、胸を張れ!」


秋蘭「手でもふってやったらどうだ?」


夏侯姉妹に言われるまま、一刀は胸を張り観客に向けて手を振った。


民「北郷様~~~~~~~~~!!!おかえりなさ~~~~~~~い!!」


兵士「隊長~~~~~~~!!!!!!」


それに答えるように魏の皆が応えてくれた。


一刀「・・・・・・、やばい、泣きそうなんだけど・・・・・。」


霞「感動しすぎやろ! うれしいのはわかるけど今はなくななくな!」


そういうと霞が背中をバンバン叩いてきた。


一刀「がんばって・・・・我慢するよ。」


一刀は目じりに浮かびかけた涙をグイッと拭いてまた前を向いた。


司会の紹介にやっと北郷の顔を確認した蜀、呉の面々であった。


-蜀-



馬岱「まさか・・・・、あの人が北郷だなんて。」


馬超「まさかだなぁ~・・・、まったく武将に見えなかったのに。」


馬岱「だまされた~~~~!!!」


馬超「いや・・・・、だましてはないだろ・・・・・・。」


関羽「昨日の魏の皆のあの騒ぎは彼の帰還だったわけ、か。」


趙雲「そういうことらしいな・・・・・、なら厄介なことだ。」


黄忠「魏の面々をあれだけ虜にしてるんだもの。」


厳顔「彼のためにも、今日の魏の皆は強いだろうのう。」


魏延「それでも、勝つのはわれわれ蜀ですよ。」


張飛「そうなのだ! 優勝して桃香お姉ちゃんに喜んでもらうのだ!!」


公孫賛「今度こそ一回戦くらいは・・・。」


文醜「強いヤツと戦えるっていうのはやっぱワクワクするなー!」


顔良「文ちゃん・・・・、いつも負けてるよね・・・・?」


華雄「今日こそ私の武勇を皆に見せてみせる!」


猛獲「みぃが一番にゃ!」


呂布「おなか・・・・・へった・・・・。」


-呉-


孫策「へぇ~、あの子が北郷なんだ。意外と普通ね。」


孫権「姉様・・・・・・、それは確かに・・・・、強そうではなさそうですが。」


甘寧「大丈夫です、蓮華様。彼がいようといまいと、勝つのはわれわれ呉です。」


黄蓋「ま・・・・、思春の言うとおりじゃ。」


周泰「我々の強さ、彼にも教えて差し上げましょう!」


孫尚香「蜀魏なんて呉の敵じゃないわね!」


-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------


司会「そのため、今回は特別に飛び入り参加となりました。

    また、不戦勝予定でありました馬岱選手と戦っていただきます。


    そして、大会第一回戦でありました 関羽対典韋 の試合の前に

    特別に 北郷対馬岱 を先にもってこさせていただきました!!」


司会が拳を握り、熱く語った。


一刀「あらま・・・・・、優遇されてるなぁ。」


馬岱「えー!!! まぁ・・・、不戦勝なんて面白くも無いし、お姉さまにいい所見せる機会だわ!」


特別な待遇に驚く一刀とちょっとやる気のでた馬岱の声でした。



司会「それでは、これで開会式を終わりとし、いよいよ本戦に入っていきましょう!

    武将の皆様、北郷様と馬岱様以外の方は、退場をお願いします。」


司会の進行に合わせ、皆が武将用観客席に移動した。


今、リング上にいるのは一刀と馬岱だけとなった。


一刀「あれ、さっきの子じゃないか。」


馬岱「・・・・・・・さっきはどーも。」


一刀「これもなんかの縁かな・・・・、お手柔らかに頼むよ。」


馬岱「それは約束できないですよーだ。」


一刀「あはは・・・・・。」


友好的な一刀とは対照的に馬岱はつっかかりがちだった。


そのまま互いに武器に手を添え、構えあった。


司会「皆様、勝敗条件、禁止事項等に関しては以前同様のため説明を省かせていただきます。

    また、対戦表、勝敗条件などはあちらに掲示しておりますので

    今日新たにこられたかたはそちらをご確認ください!」


そういうと司会が両手を挙げた。

そのとき、大きな長方形垂れ幕がバサッと二つ垂れ下がった。


----------------------------------------------------------

勝利条件


1)相手の武器を破壊したとき、破壊されたとき。

2)相手がどうやっても覆せない状況にさせたとき、なったとき。

3)相手が石畳より出て、10秒以内に石畳に戻らなかったとき。

4)相手が降参の意を示したとき。

5)自分の武器を10秒以内手放したとき。


禁止事項


1)降参した振りをして攻撃を仕掛けること。

2)ワザと石畳から降りること。降りた場合即失格とする

3)自分から武器を放棄すること。

4)必要以上に相手に攻撃を仕掛けること。

5)相手に悪口を浴びせる等、非難すること。

6)戦闘する選手以外はいかなる場合をもってしても

  試合中に石畳に上ること、手を出すことを禁ずる。

  また試合中に上った選手は即失格とする。



以上を勝敗条件、禁止事項とする。



勝負するもの同士 互いの誇りをかけて戦いあうものとする。




己の名に恥じぬ正々堂々な戦いを期待している------------------------------------


それを確認した司会が観客を見渡し、一言。


司会「それでは、始めていただきましょう・・・・・・・。」


司会の声に先ほどまでの歓声が嘘のように場内が静まり返った。


華琳「(一刀・・・・、貴方のあの自信、馬岱程度に負けるようだったら・・・、

    三日は折檻決定ね。頑張りなさい・・・・・。)」


開始前に華琳が期待と少し不安の目で一刀を見つめた。


司会「北郷対馬岱・・・・・勝負・・・・・・開始ぃ!!!!!」




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