小話〜王都での1日:ナハティア〜
このお話の時系列は、六話と七話の間の出来事です。
日常を書くのって……難しいですねぇ。
次回投稿日は5/31火曜日の21時です。
今日は、ミナトに元々約束させていた身体を貸して貰う日です。
眠ってるミナトの意識を底に沈めて、早速身体を乗っ取りました。
事後承諾になるでしょうけど……まぁミナトなら許してくれるでしょう。
メティスには呆れられましたが、今日一日何をしたかは秘密にしてくれるらしいので気兼ねなく楽しむ事にしました。あ、エッチな事は絶対に無しですよ。ダメ絶対!
身体を変化させ、本来の姿に戻ります。そのまま適当に服を着て宵闇の羽衣を羽織ったら外に出ました。
「さぁて、今日は遊びますよーっ!」
早朝の王都の空に、私の声が響きました。
だいたい南区域と西区域で活動していてあまり新鮮味がないですし、今回は東か北に行きたい所ですが……さてどうしましょう?
うーん、今回は北に行きましょう!
と、言うわけで北に来ましたが……まぁ何というか、無法地帯ですねーここ。
王城からだいたい数キロ離れた所辺りまでは普通に王都の街並みなんですが……その境目を超えると、流民と冒険者と家なしとで入り乱れており、絶賛スラム拡大中でした。
私の時代にも似た様な国や街はありましたから余り強く言えませんが……やはり今の主神、あの子たちでは世界を治めきれてないのでしょうね……
当初の予定を変更して、フラフラとスラム街を歩いていると、ガラの悪そうな男たちが複数、私を取り囲んで来ました。
……成る程、テンプレのイベントですね。
「ネェちゃんよ、ちいっとばかしそこまで付き合ってくんねーか?」
「嫌ですよ気持ち悪い。どうせ押し倒して犯す気でしょう?」
「ハハハ!話が早いじゃねーか。まぁすぐにヒィヒィ言わせてやるから大人しく従えや」
話が通じないってのはこの事ですね……彼の中では既に私は犯される側だそうで。面白い、全員漢女にしてやりましょうか……
「とりあえずテメェら行けや!顔は殴んなよ!」
「「「「「アイサー!」」」」」
「いいでしょう。次元の違いとやらを教えてあげましょう」
《――顕現――》
数分後。
先程声をかけてきた男たちは、自らのシンボルである雄々しき象さんを潰されたりして気絶してしまいました。
結構無茶苦茶やりましたけど、一番見てて辛かったのは心操で、男の一人を私の姿に見せた事で起きた悲劇ですかね。
まさか複数人で押し倒された挙句穴を喪うことになるとは……思い出すと吐き気が……オェ。
気分も悪くなってしまいましたし、宿に帰りましょう……
戻ってくると、いつも目にする街並みと活気が溢れていました。
この世界にも、私を裏切った嘗ての部下たち――今は主神たちですが、彼女らにも未練は無く、特に思う所もないと思ってましたけど……スラムの姿を見て、ちょっと考えさせられる一日でした。
……私らしくないですね。
「さて、ミナトさんへの言い訳はどう考えようかなぁ……」
そう悩みながら、宿の扉を開けました。
その夜、女性の悲鳴とギリギリと何かが軋む音がしたという噂が一週間ほど流れましたとさ。
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