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小話〜お姫様の憂鬱?〜

アルミナって一応、一章にも二回出てるんです……

名前は初出ですけど。

なんでこんなにミナトに会いたがっているかについては……どこかで書けたらと思います。

一応理由があるのですよ。


そしてすみません……投稿日時の予約を間違えていたらしく、本来なら14日に投稿する筈だったこの話が17日投稿になっていました。


改めてお詫び申し上げます。


次の投稿は、少し時間を頂きます。

5/21日土曜日、21時です。


 突然ですが……私、アルミナは聖女とやらをやっております。

 聖女としての日々のお勤めは、神に祈りを捧げることと、旅をして王国の民たちに女神の加護があると教えを説くことでしょうか。

 これがまた面倒で、危険もたくさんあるのですが。

 まぁ文句言っても仕方ないので、黙々と望まれるようにやるだけです。

 しかし最近、私はよく、ある少年のことを考えるようになって上の空が多くなりました。

 王国の各村、街を巡って、もう後二週間ほどで王都に着くと言うところで、賊の襲撃に遭いました。

 賊の数が多かったことや長旅での騎士たちの疲弊が祟り、私も魔術で援護してはいましたが……負けるのは時間の問題でした。

 そんな時、颯爽と現れて賊たちを一瞬にして蹴散らしていった黒髪の少年がいました。

 いつか再会した時に御礼をすると約束した少年。

 彼の事が頭から離れなくて、日々のお勤めも手がつかなくなる程でした。

 ……ああ、あの少年は今どこにいらっしゃるのでしょう?

 私はそんな、お勤めとは関係ない事を考えながら祈る振りをして、神官長の目を誤魔化すのでした。






「ふぅ……」


 結局神官長のおば様にバレて、集中力が足りないだの信者が不安に思うだのとお叱りを受けてしまいました。

 少年については、まだ誰にも相談はしていません。

 ガルディスは……気付いていないと思いますが。

 教会の長い廊下を歩いていると、ガルディスが歩いて来ているところでした。

 噂をすればなんとやら、ですね。


「ガルディス、御機嫌よう」

「これは姫様。姫様の方こそ、ご機嫌麗しゅうございます」


 ふむ……ちょうどいいですし、ガルディスに一つ聞いてみましょう。


「ねぇガルディス。一月ほど前に、賊に襲われた事を覚えていますか?」

「それは勿論。あの時は死を覚悟しましたからな」

「なら、その時に助けて頂いた少年の事を覚えていますよね?」

「あの心剣使いの少年ですな?それも勿論です。あの者は……とても印象に残りやすい姿でしたからなぁ」


 あの少年は見た事もない意匠の服を纏い、髪は夜よりも深い闇色で、瞳はどこまでも澄んだ漆黒だった。

 声を聞く限りまだ少年で、私よりも年下かもしれませんね。


「あの少年の居場所……わかりませんか?やはり、御礼をしなければなりませんし……」

「儂も気になりましてな。彼の者が訪れたであろうミレットの街に部下を向かわせて調べさせたのですが……既に旅立っておりました。街の者はどの者も彼の少年がどこに向かったのか知らないと言っていたそうだ」

「そう……ですか」


 それでは、もう再会は運に任せなければ叶わないのでしょうか……

 私が内心で肩を落としているとガルディスは、私を安心させるように言葉を続けました。


「ですが、その街のギルドマスターとその娘、そして街の冒険者の一人がどこに向かったのかおよその事は知っているとも言っておりました」

「それは本当ですか!?」

「ええ、今わかっているのはそこまでですが……そう遠くないうちに、彼の者の行方も判る事でしょう」


 ガルディスは笑顔で私にそう言いました。

 これ、私が会いたがってたこと前から知っていましたね。


「行方が判ったら、私に教えて下さいね!」

「ええ、了解しました」


 私はもう隠すことなくガルディスそうお願いして、その場を後にしました。

 あの少年にまた会えるかもしれない。

 そう思うと、心が弾みますね。

 ああ、また会える日が来るのが待ち遠しいです!

お読みいただきありがとうございます!

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