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奴隷でもチートを目指す  作者: sterl
一章 勇者召喚→奴隷
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6話 絶望の始まり ――前夜――

「みんな……寝たのかな?」


 よくこんな状況で寝れんな。晴れてるからまだ良いけど、それでも外だぞ? ブルーシートも何も敷かないで土の上で寝るんだぞ? 日本人として考えられんわ。


はぁー、それにしても眠くならないな。何かやることは無いかなあー。


 そういえばこの世界に来てからステータス見てないな。熟練度のお陰でいくつかスキル手に入れてるみたいだし、見てみるか。



――――――――――――――――――――――――

ステータス


名 ケン

種族 人間

称号 勇者奴隷


レベル1

経験値 0/120


攻撃力 1200

防御力 1000

耐久力 1500

持久力 800

瞬発力 900

総合戦闘力評価 C


スキル

熟練度・勇者・話力・振動耐性・孤独耐性・冷感耐性・蛮勇・恐れ知らず・嘲笑・言語共通化・通達


SP 0

――――――――――――――――――――――――



 あれ? 今更だけど、なんで名がケンってなってんだ? 俺の本名は栗原永海(クリハラ ナガミ)だぞ? どこにもケンなんて入って無いぞ? ……いやまぁ、ケンって名前に聞覚えが無いわけじゃないんだが。と言うより、毎日聞いてた。より正確には見てただけど。


 ケンかぁ、ゲームするとき大体この名前使ってたなぁ。主に主人公っぽいと言う理由で。それが今となっては勇者どころか奴隷だもんなぁ。スキルの勇者が泣いてるよ。


 それにしてもなんでケンなんだろ。……ま、どうでも良いや。とりあえずこの世界での俺の名前はケンだ。栗原永海なんてもういない。


 熟練度の能力で増えたスキルは7つか。意外と多いな。所々嫌なスキルも有るけど。とりあえずスキルの能力確認してくか。



――――

話力

コミュニケーション能力が上昇する


振動耐性

揺れにより酔いにくくなる


孤独耐性

独りでも寂しくなくなる


冷感耐性

寒さを感じづらくなる


蛮勇

勇気の一種


恐れ知らず

恐怖を感じづらくなる


嘲笑

対象を嘲笑うときに、対象に不快感情を与えやすくなる

――――



 まず話力だ。マッチョ1号と話しているときに手に入れたのだが、能力が名前の通りだったな。まあ期待はしてなかったし。


 振動耐性は馬車に乗って少しして手に入れたスキルだ。これのお陰で酔わなかったんだろうか? 多分そうだろう。


 孤独耐性は牢屋に入れられたときに手に入れたスキルだ。このときは3時間位誰も来なくて焦った。


 冷感耐性はさっき手に入れたスキルだ。これを手に入れた後は寒さが和らいだ気がしたから、これの能力が発動してたんだな。


 蛮勇はこの中で唯一進化したスキルだったからさりげなく期待してたんだけど……見事に期待を裏切られた。勇気の一種かぁ、まあそれはそうなんだけど……能力ですらないじゃん。ただの説明文じゃん。


 恐れ知らずは予想通りと言うべきか言わないべきか。まあ名前のまんまの能力だな。


 嘲笑は……きっといつか役に立つときが来るかもしれない。うん、きっと。


 まあこれを見る限り耐性スキルが手に入りやすいのかな? 馬車に乗るだけで手に入ったし。


「ん? まだ起きてたのか?」


「あ、もう寝るよ」


 マッチョ1号の隣に仰向けに寝っ転がる。あー、星が綺麗だなー。


「早く寝とけよ」


「おう、おやすみ」


 そのときの俺は、この状況がまだ幸せなのだと、理解しないまま、意識を容易に手放した。

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