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奴隷でもチートを目指す  作者: sterl
二章 殺意とストレスは親友
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20話 数瞬を待ち望む当日

「いよいよ今日が最終報告です! 現時点で私からの開放が確定しているのは二人。可能性があるのは三人ですか。今月は優秀なのが多いですねぇ。ではでは、報告お願いします」


 ふぅー、あの作戦を実行に移す時が来た。開放された瞬間、作戦を実行する。ふぅー、集中だ、集中。


「いつも通りにしてろって。もしかしたら表情でバレるかもしれない」


 ガンダルフが鋭い眼光でデブ男を睨みながら言った。


「お前も人の事言えないだろ。普段との差があり過ぎだぞ」


「ハハッ、そうだな」


 何はともあれ、俺達以外に100個以上集められたやつなんているのか?


「お、これは魔銀石ですか。102個分、良かったですねぇ。開放ですよ」


「……」


「無言、ですか。まあ良いでしょう。次」


「俺ら以外にも100個集められるやつが居たんだな。しかも魔銀石を含めて」


「多分鉱物神の加護でも受けてんだろうな」


「鉱物神? なんだそれ?」


 鉱物にまで神が居るのか?


「ドワーフの崇める神だ。ドワーフの祖先じゃないかとも言われてる。その鉱物神の加護を持って生まれると、鉱物の性質とかが感覚で解ったりするらしい」


「へぇー、そんな神もいるんだな」


「そんな神って言ってるけどな、実際はそんな神ばっかりだぞ」


「え? そうなの?」


「他にも小さいやつだと砂塵神とかもいるぞ」


「砂塵神……砂と塵の神か?」


「そうだ。砂や塵と言う存在を司る神だ」


 なにそのしょうもない神。なんか可哀相。


「次……は、お前達ですか。魔銀石をまた採ってきてほしいのですが、どうせ魔鉱石一個ずつでしょう。解ってますよ、開放は確定してますしね」


「おっと、俺達の番か」


 ちなみに俺達は、一週間程魔鉱石しか採ってきていない。まあ、採る必要がノルマだけになったしな。それで空いた時間で作戦会議したり監視を殺したり……。


「魔鉱石合計二個。はあ、まあ良いですよ。ワタシはキチンと成果を出している奴隷には寛容ですしね。次」


 さて、作戦の最終打ち合わせだ。


「どこで話すか。……あそこの岩でいいよな」


「ああ、問題ないだろう。あと少し、あと少しだな」


「そうだな」


 俺とガンダルフは、無表情のまま口元に笑みを浮かべた。

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