1 驚きすぎて大変
こんにちは
私は母さんにここに行くように言われていた。ここに来るまで迷子にもなったし、何度も危ない目にあった。
「ここね。」
ぼろい小さな小屋だ。しかし私を受け入れてくれるだろうか。この憎々しい白い髪と、声
私を見る目を変えた。石を投げられ、殺されそうにもなった。
「こんにちわ」
扉を開けこわごわと言った。
「うーん、だれ?」
とことこと、歩いてきたのは黒髪黒目の幼そうな少女だった。そして黒いワンピースを着ていた。
カワイイ。思わず見とれていると首に大きな金棒をつきつけられていた。
「だーれ?」
「わ、私は........」
「もしかして名無し?」
「はい、ごめんなさい」
するとのんびりとあくびをしていた。
あ、あたっているよ。危ないな、そんな大きな金棒
「ふーん、君が天使か。んじゃ、試しに神々の恩恵。」
なんだろう、背中がなんかくすぐったい。
「あ、やっぱりかー、やっぱり君が天使だったんだね。でも臭うなー。くさいなー。
あ、そうだ家の外にある風呂に入ってきてよ」
「はい」
「うーん、一応君専用の使い魔あげる。心配だし。」
「使い魔?」
「説明めんどーい。あとよろしくー。」
そしてようやく金棒を首から離してくれた。
「こんにちは、ご主人様。」
足元から声がした。下を見てみるといつの間にか真っ黒な猫がいた。
「えっ」
「もういいよね、」
「はい、魔女様。それでは、ご主人様付いてきてください。」
「わ、わたし。」
つい聞き返すと金色の瞳がこちらに向けられた。キレー
「はい、そうですよ」
そして、てくてくと外に向かってある気だした 。私は一礼して猫についていこうとした。
「はーい、お礼はいいけどさかたくるしいから止めてくれない」
「はい」
まさか礼をして注意されるとは考えていなかった。
「ついでに疑問に思ったことは何でも猫に聞くといいよ。疑問は大事なんだから。」
「はい」
そうして風呂についた。なんか四角い池みたいだ。
「ささ、入ってください。」
「はい」
そして風呂に入老とすると猫が慌てて駆け寄ってきた。どしたんだろう
「ご主人様、服はお脱ぎ下さい。」
「............どうして?」
やっと、どうしてっていえたーーーーー。
「服がびしょびしょになります。」
「あっ、そうだね」
そして服を脱ぐと風呂にやっと入れた。しかしお湯に写る私の姿に絶句した。わ、わたしの背中に翼が生えている。白くて美しい、まるで天使みたいだ。
いやいやそんなわけない私は醜い忌子。天使なんて立派なものになれるはずがないのだ。
「どうしましたか、ご主人様」
「私の背中に翼って生えてる?」
すると猫は首を可愛くかしげニッコリと笑った。
「生えてますけど」
自分の頭が狂ったかと思ったよ。はぁーー、手でさわろうとするとする翼を通りぬけてしまった。
「えっ」
これには驚いた。もう一度さわってみる。しかし手は翼を通り抜ける。どうなってるんだろう
「ふしぎ」
「さてと、ご主人様頭を洗いますよ。一回 風呂から出て下さい」
「はい」
何事もなかったかのような感じの猫の言い方に驚きつつも多分ここではこんなこと普通に起こるのだろうと私は考えた。なんていうか今日驚きすぎたからかもしれない。
「でわ」
と、意気込むとごしごしと私の頭を丁寧に洗ってくれた。時おり泡が目に入りそうになって痛いけどそれでもかなり気持ちいい。