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青春日記  作者: あある
13/15

私と兄と朝


朝だ。カーテンが仕舞ってるので、暗くて朝か分からないが、たぶん朝だ。

俺はゆっくりと重たい目蓋を開き、目を擦りながら、柔らかい布団から起き上がる。

辺りは見渡すと、ボヤけた視界から見えるのは妹の部屋。どうやら、俺は妹のベットで寝てるらしく、布団を捲ると妹が居た。しかも、吐息をたて、俺のタンクトップを掴んでいた…うわぉぉぉ可愛い。

俺は萌え死にそうになりながら、近くにあった時計に視線を向ける。今は…7時30分か?。ぼやけて、良く見えない。

「でもまぁ、いっか」と思って、俺は昨日のことを思い出す為に、思考能力を働かせる。

あの後、俺は妹を抱えて、妹の部屋へと運んだんだ。でも、妹が俺の服を離そうとしないので、しょうがなく、ここで寝てしまったんだ。ホント、しょうがなく、しょうがなくねっ。

俺は全てを思い出したところで、昨日妹にしてしまったことに少し後悔しながら、起きる為の気合いを入れようと、唸り声を上げ、自分の頬を叩いた。だが、そんなころよりも、俺にはやることがある。この可愛くて仕方がない妹を起こすことだ。

なぜかというと、妹が俺のタンクトップを掴んでるので、妹が起きない限り、俺も起きれないわけだからだ。

というものの、こんな可愛く寝ている妹を起こすのは、さすがに罪悪感を感じる。というか、写真に撮りたいっ。

そう思って、ズボンのポケットに手を突っ込み、いつもの癖で携帯を探すが、自分の部屋に置いてきていたことを思い出した。くそぉぉぉぉ。

俺は絶望して、頭をぐしゃぐしゃっと掻いた。でも、悩んでもしょうがないので、責めて目に焼き付けようと、妹をじっと見つめた。嫌いな俺にそっくりなのに、何でこんなにも可愛く見せるんだろう?。

そう思った俺は、思わず妹に手を伸ばす。だが、途中で我に返り、昨日みたいな失敗をしないようにと、自分に「駄目だ駄目だ」と言い聞かせながら、俺は妹の頬を指で突いた。

すると、ぷにっと柔らかい感触がして、昨日感じた柔らかい感触を思い出して、俺は顔を赤くする。そして、俺はその記憶を抹消する為に、妹の頬を何回も強く突いた。

少しやり過ぎたせいか、寝ていた妹の口からは、「うっ」と声が漏れた。

「これは起きたな」と思った俺は、妹のサラサラ髪に指と絡め、ぐしゃぐしゃっと頭を撫でた。

「ほらほら、起きなさいよー」

と俺は、まるで子供を起こす母親のようなお母さん口調でそう言った。まぁ、日向家では、生まれてから一回もないけど。

妹は「うぅ」と唸ってばかりで、全く起きようとしない。

「コラコラ、寝んなよ。遅刻するだろうが」

「……だるい」

そう言って、ぷいっと顔を背けてしまう妹。お前、どんだけ低血圧なの。

俺は、妹が全く起きる気がなさそうなので、顔を覗きこみ、

「起きないと、ちゅーすんぞ」

と言った。すると、至近距離にあった妹の瞳はすぐに開いて、何回か瞬きを繰り返す。数秒すると、やっと状況に気づいたらしく、「セクハラっ!」と叫んで、俺の額に思いっきり頭突きしてきた。

俺は「いったーっ!!」と大声を上げ、赤く腫れた額を摩りながら、柔らかい布団へと倒れた。

「お前っ、俺の美しい顔に傷でも出来たらどうしてくれんの!?。はいっ、今、世界中の女子を敵にしましたぁ!」

俺は急いで起き上がり、怒っている妹を指差しながら、そう言った。

「そこまでモテないだろうがぁっ!!」

妹はそう言って、ベットの上にあったクッションを思いっきり投げてきた。それが顔面に当たった俺は、「ぶへっ」と変な声を漏らした。

「みんな、よくこんなシスコン野郎を好きになるよ!。顔取ったら、正確の曲がったシスコン野郎なのにね!」

そう言って、妹はまたクッションを投げてきた。こいつの部屋は殺風景だが、ベットの上はクッションやぬいぐるみが多く、かなり乙女チックな感じになってる。その為、クッションの投げ合いなら数分間続けられる。

ちなみに、俺は投げられたクッションを軽く避けれた。くっくっく…この俺が、二度も同じ目に遭うと思うなよ。

「なっ、お前だって、その顔取ったら、ガリで貧乳なヲタクチビじゃねぇか!。俺より酷いぞっ」

そう言って、俺も近くにあったクッションを投げ、妹に反撃をし始めた。受けてみろっ、俺のウルトラスーパーアタックをっ!。

これは余談だが、俺は良く「ネーミングセンスねぇな」と言われる。どうやら、俺等兄妹はネーミングセンスがないようなので、妹に言われた時は、俺もイラっときた。あいつより、俺のほうがマシだろう。ウルトラスーパーアタックとか、めっちゃカッコいいじゃん。

「今、言ってはいけないことを…っ」

俺の妹は「貧乳」という言葉に敏感だ。だから今も、その言葉を聞いた途端、ブチっと音を放ち、黒いオーラを纏った。怖い怖い怖いっ。

だが、お前の傍に居続けてる俺にとって、こんなもん屁でもねぇっつーの。全然怖くありませーん。俺を誰だと思ってやがるっ!。って、あれ?、妹に借りた本に、こんな台詞あったような気がする。

「本当のことだろ。お前なんて、Aカップもねぇよ」

「なっ、触ったこともない癖に、何で分かるのさ!」

急に暗いオーラが消え、顔を赤くする妹。いや、可愛いなぁ…って、それどころじゃないよ!。俺がこいつの胸に触れたのは昨日の夜、ちょっとした出来心で触れてしまったわけで、こいつはそのことを知らない。ヤバイっ、殺される。

俺はポーカーフェイスで笑顔を保ちながら、頭の中では必死に言い訳を考えた。ああっ、朝だから思考回路が全く働かないっ!。

そして、俺が笑顔のまま黙っていると、妹は不自然に思ったのか、ゆっくりと俺に近づいてくる。俺はしょうがないので、「てへっ、めんご」とウザく言った。古っ。

「触ってたんだっ!。妹の胸に触ったんだっ!」

「…ったく、胸触っただけでうるせぇんだよ!」

怒る妹を見たら、俺はなんか罪悪感を感じ、視線を逸らして、開き直った。良い子はこんな大人になっちゃダメだぞ。

「胸触っただけって…列記とした犯罪だよ!。ファーストキス奪われたのに、ファーストタッチまで奪われるなんて…っ」

「何だよ、ファーストタッチって!?。というか、あんまりうるさいと犯すぞっ」

そう言って、俺はうるさい妹を黙らせる為に押し倒した。すると、昨日のことが脳裏に蘇り、俺は一旦動きが停止した。

「なっ、やめ…」

俺が固まっている間に、妹は俺の下で必死に身動きを取ろうとしていた。なんか、昨日のことのせいか、声がエロく感じる。あぁっ、壁があったら、今すぐ頭を叩きつけたい!。

そんなことを考えながら、俺は下に居る妹へと視線を向けた。すると、妹は身動きを取ろうと奮闘してたせいか、ワンピースが乱れて、パンツが見えそうになっていた。

俺がそれを見てたことに気づくと、妹は顔を真っ赤にして、

「見んなっ!」

と大声で言って、素足で俺の目を隠した。えっ、何で、見れないの!?、だって、今、妹の足が俺の目を隠してるってことは、妹は相当足を開脚してるってことでしょ?。何で、そんな最高な光景を見せてくれないの?。神様の意地悪っ。

視界が真っ暗になったのにも関わらず、こんなことを考えていたが、このままではいけないので、俺は手探りをした。

「うっ、ちょ、見えない…っ」

そう言いながら、俺の手に、ほんの少しだけ柔らかい感触に触れた。すると、妹は驚きの声を漏らして、俺の目を隠していた足をずらした。

その時、俺が見て、分かったのは、恥ずかしそうに真っ赤になる妹の表情と、開脚してるせいか見える妹のパンツと、俺の手の先にあるのが妹の胸だということだ。

やっちまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。そう思った俺の体は、一時停止した。そして、

「……し、し、しし死ねぇぇぇぇぇ!!」

と叫びながら、妹のパンチとキックは近づいてきた。そんなウルトラスーパーアタックを、俺は真正面から受け止めた。それが、責めてもの償いだ。

この日、日向家では大きな音が響き渡る。その音が、俺の悲鳴か物理の音が、それは秘密だ。




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