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おとぎ話を現実で  作者: 横山田けい
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かぐや姫の子孫はいかれた男だった

初めて「なろう」さんで書きます。

あまり発想力はないので更新はかなり遅くなりますので半年に一回ほど生存確認に来ていただければいいなぁと思っています。

よろしくお願いします。

FFA。企業売り上げは日本円にして年10兆円は軽く超える超大手企業。

もっとも有名なのは検索エンジンだがインターネットに関連するサービスと製品を提供する会社だ。近年では飲食店にも手を伸ばし東アジアと欧州を中心に広がっている。

本社は東アジアと欧州が有力だが実際には不明だが、各国に支部が置かれている。

少々謎が多い企業だが今の日本にとってはなくては生きていけない存在となっている。



時刻は八時半。

日本の某所にあるいたって普通な私立高校「月宮高校」では朝のHL前に十分ほどの自習時間が設けられている。騒げば見回っている教師の怒声を朝から聞くしかない、そんなのは嫌だとどのクラスも比較的静かに過ごしている。


一年A組を除いては。


「お前俺の大事な大事なフリスク様を、フリスク様を!!」


大声で口喧嘩をするのは学年でも上位に入るほど顔だけはイケメンの李 誠幸(り のぶゆき)。欠点はワックスでわざわざ作っている額から出ているカマキリの鎌のような髪の毛だろう。みんなが言う、その触角を作らなければ最高なのに、と。


「フリスクごときで、んなでっけー声出すなよ。つか、フリスク様ってなんだよ!」


人のフリスクを盗み食いしたのはおかしいが、正しいことを言っているのは古河 真吾(こが しんご)。屋外、室内関係なく常にヘアバンドをつけている変人。

ちなみに校則で男子のアクセサリー着用は禁止されている。


「お前フリスク様を愚弄する気か?フリスク様はな元気の源で、癒しで、そして俺の命綱だ」

「いや、お前のフリスクの食い方は異常者だ。休み時間だけじゃねぇ、授業中だろうとお構いなしに食ってるだろ」


確かに。こいつは常にフリスクを食ってるフリスク中毒者だ。

たまにミンティアも食ってるけど。


「早弁しているお前には言われたくねぇな。俺にとってフリスク様を授業中に食べることは早弁と同じようなもんだ」

「そうか…、なら仕方ないか」


いやいや、仕方なくねぇだろ。なに納得されてんだよ川村。

というか李のフリスクに対する思いはいったいなんだよ、そして古河お前も早弁してたのかよ。

道理で授業中いい匂いするなって思ってたんだよ。


主に騒いでいるのはこの二人。

まぁほかにもこの二人の勝負にかけを持ち掛けていた生徒が早々に終わった勝負だったことに落胆していたり、朝からお重の弁当箱で早食いしている女がいたり、とほかのクラスよりも少々騒がしいこの一年A組に近づく教師はいない。


関わったら面倒だってわかっているからだ。


これだけ騒いでいるんだから何とか怒声で落ち着かせようとする教師は何人もいた。が、教師の怒声はえ、なに?鳥の鳴き声が聞こえるんですけど。くらいの軽さでスルーされていった。

このクラスをまとめられるのはただ一人、俺鹿島 勇人(かしま ゆうと)しかいないだろう。


まずは、ひとつ言いたい。


「なんで、お前ら全員、ビデオ通話越しに会話してんだよ!まずは登校してから喧嘩しろ!」


この教室にいるのは俺ただ一人、李と川村の喧嘩も、かけを持ち掛けている生徒も、お重を早食いしている女子生徒も、すべて机に置かれたタブレットのビデオ通話越しだった。


「え、いまどき学校行かなくても授業くらい受けれますけどぉ、そんなことも知らなかったのぉ?鹿島くんふるーい」

「違うわよ、リーさぁん。鹿島君は誰もいないのが寂しいただのかまちょなのよぉ」

「うるせーぞ李、古河ぁ!!寂しいだどうだなんて問題じゃねぇんだよ、今日は登校日だよな?さっさと学校に来い!!」


そういえばみんながくすくす笑い始めた。完全にバカにされていることにすっげー腹立つ。


落ちつけ俺、こいつらの挑発に耳を貸すな。

タブレットにちょいちょい同じ場面が写っていたり、窓側の席の奴の画面に廊下側の奴が写っていたりするから、こいつらは全員同じ場所にいる。

で、こいつらが笑っているってことは絶対に学校にいる。孤学校のどこかにみんなでそろっている。


…、そうか!

黒板の端、連絡の書かれた場所を見れば本日一時間目は生物室へ移動教室だ。ちなみに生物室は中庭を挟んで向かい側の校舎、さらにA組とは反対の端。走っても二分はかかるが、授業開始まで残り一分。


「いいぜ、やってやるよ!」


俺は走った、とにかく走った、授業のチャイムが鳴り終わる前に生物室の自分の席に座ろうと。



「お、珍しいな。鹿島は休みか」

「昨日の帰り、自分から「明日は一時間目から生物室だから直接生物室に登校しよう」って言ってたのにちょっとビデオ通話で教室に登校したらまんまと引っかかりましたー」

「ごめん、やっぱ先生はお前らが何を言っているのか全く分からねぇや」




さて、改めて初めまして。

今作の主人公、李誠幸だ。苗字は「り」だからな、カードを集める少女の彼氏のように「りー」ってなばさないからな!ここは結構重要だぞ。


苗字でわかってくれたやつはありがとう、俺は韓国の親父と日本のお袋とのハーフで、俺の実家は韓国にあるし、親父とお袋は韓国に住んでいる。

俺はわがままで日本に一人で住んでいる。


な、はずねぇーだろ。

我儘なんかじゃねぇ、親父に「母さんと二人っきりで過ごしたいから日本に行け」ってカネとパスポート、登校する学校の情報が描かれた紙だけ持たされて日本に来させられたんだよ!

本とあの親何考えてるか分かんない、わかりたくない。結婚して20年以上たっているのにいまだにラブラブで子供の入る隙がないってどういうことだよ。


一応金だけはある実家のせいで高校生から他国で一人暮らしを命じられれば、なぁ。

ぐれたくもなるだろ。

日本ではバカ騒ぎやって色々同級生を騙したりとかしてるけど韓国ではそれはもうおとなしい子供を演じてたんだ。今やあのおとなしい子供はどこに行きましたかってレベルで学校の要注意人物リストにランクイン。韓国の同級生が知ったら驚きで学校の屋上からダイブするやつが増えるんじゃね?


あ、でもぐれるって言ってもギャンブルとかたばことか酒はやんないから。そんな誰でも思いつくようなぐれ方慕って楽しくないし心配されるだけだろ?どうせなら面白おかしくいこーぜ。


ちなみに我が家は「他人のことは気にするな、惚れた相手は殺してでもものにしろ」って怖ーい家訓があるから俺のせいで誰が自殺しようが知ったことか。


ちなみに俺の座右の銘は「フリスクを馬鹿にするやつは死刑」だから古河は後で殺す。



そんな俺はいま殺されかかってる。


家を目指して帰っていただけなんだよ。で、口の中のフリスクが切れたからフリスクを取り出して蓋を開けたとき後ろから誰かにタックルされてフリスクのほとんどがこぼれちまったんだよ!!

文句言ってやろうと後ろを向けば黒スーツオン黒サングラスのむっちむちマッチョの外国人。


いや、んな奴に文句言えるわけねぇよ。

一歩引く日本人の姿勢を真似してすみませんって言って立ち去ろうとしたらなんか超怒りながら呼び止められたんだよ。

俺は焦った、「あ、日本人じゃないのばれたんじゃね?」って。


だって何でもかんでもニ日本人は謝るから謝っておけばいいんじゃないって思った。悪かったな韓国人が日本人のふりして!でもさ、ハーフだから別にいいじゃん。それくらいで目くじら立てるなよ!


そのマッチョ外国人はいつの間にか同じ格好のマッチョ仲間を呼んで俺を追いかけまわしている。かれこれ十分ほど。

住宅ダイヤ商店街、スーパーの中も走ったしビルに駆け込んでみたりとか、裏路地に入ったりとかとにかくいろいろ逃げたよ。

人間て極限状態になると本当に漫画みたいなことができるんだね、驚きだ!


そして俺はそろそろ気づいた。これって、たまに見る逃〇中ってテレビ番組なんじゃないかって。

それなら捕まえるまで追いかける理由はわかる。でもいきなり参加ってあり名のねぇプロデューサーさん!


これ以上逃げたってどうせ俺は一般人だからテレビには映らないんで所、ならもうやめよう。



俺は逃げるのをやめたとたんタッチされた



だけじゃなくてそのままロープでぐるぐる巻きにされたんですけど?え、逃〇中ってこんな捕まり方したっけ?







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