異世界バトル・ロワイアル (7)
チャージ中は、体力を消費しないみたいだ。ならここで奴等に勝つには、〈挑戦者〉に出来るだけパワーをチャージし、〈放出〉タイプで二人同時に攻撃をするのがベストか。
くっ……でも残念ながら色は黄色からこれ以上変わらないみたいだ。
しかし、なぜ鑑定の真似事が出来たのか。
まあ、それは今は置いておく。どういった理由でも、この状況下の中でガントレットの使い方が分かったのは、ありがたい。
「あんた…… その目はもしかして!? そう……
あんたも鑑定士だったのね…… 」
僕が鑑定士!?
僕の目、光っていたのか? これが、鑑定士の力……
てか、なんかこの人……ちょっと怖い。
「キュ~ちゃん、転移でヤスとアジトに帰って。
私は、コイツを…… 殺すわ! 」
「ん……分かった 」
先ほどまで動揺していたハズのアカリは、マガトが鑑定士と分かるや、その瞳に冷徹な感情を取り戻した。
ハハ、ヤバいな……。
完全にロックされちゃったよ。
「どうやって魔法を防いでいるか知らないけれど、アンタには取っておきを使ってあげる。コレで死になさい! 」
『遥か九つの世界ーームスペルヘイムの地より、その荒れ狂う猛威を今ーー此処に見せよ!ーー』
……ゴゴゴゴゴゴーー
アカリが呪文詠唱を終えた時、マガトの遥か頭上に超高温かつ荒れ狂う炎が、四方からまるで川の様に流れ込み、倉庫の屋根や壁を、一瞬で燃やし尽くす。
気が付けば闇夜の空は、マグマと炎で真っ赤に染まり、炎の海が如く大きくさらなる広がりを見せていた。
「え? これはさすがにヤバいんじゃないの、ニース! 」
「……確かに、これはダメ」
「さあ、地獄へ行ってらっしゃい! 」
『煉獄炎の大滝!!』
マガトの悲痛な叫びはニースの返事と供に、上空から落ちてくる大量のマグマと炎にかき消され、爆発した。
これにより倉庫はもとより、周辺一帯の建物はすべて炎の海と化す。
「はぁはぁ…… ざまあ無いわね! 恨むなら、この世界の神を恨みなさい! 」
炎とマグマの海に変わり果てた、地獄の様な景色を見下ろし、額から出る汗をたらしながらアカリは言葉を吐き捨てた。
「はぁ……流石に疲れたわ。 ……帰る」
飛翔魔法で上空に少し佇んでいたアカリは、自身のアジトを目指し、闇夜の空へ消えて行った。




