初めての……。
ブクマ&評価ありがとうございました!
PV4000いきました。
これからもよろしくお願いいたします。
「おそい…… 」
ガヤの街、南門の前で私たちは待っていた。
もう予定の時刻を2時間もオーバーしている。多少の遅れはよくある事だが、何かあったのは間違いないだろう。
焦り始めた大人達は救出隊を組み、もうすぐ出発するみたいだ。
「う……うう……」
「大丈夫よ、おばさん。 ……きっと帰ってくるわ」
「ありがとう。 シャリー…… 」
ジルーのお母さんは、涙ぐんでいる。
無理もない。 最近では予定より〈大きく遅れて帰ってきた〉採取グループがいないからだ。
でも私は……
(アイツは絶対帰って来る!)
そんな漠然とした、自信があった。
「馬車だ! 帰って来たぞ! 」
遠目に馬車と、それに付き従う護衛組の人達が見えた。歓声が上がり、みんな馬車へ向かって駆けてゆく。
私はジルーのおばさんと笑顔で抱き合い、ゆっくりと迎えに行った。
(あれ? あの二人の姿が見えない……)
出発する時は歩きで行ったはずの二人は、馬車の周辺にいない。
(あ…… )
おばさんが走り出した……
(え……)
(うそ……)
おばさんは護衛隊長に詰め寄ったかと思うと、声を上げて泣き出している。
(そん……な…… )
私は足が震えてその場にへたり込み、顔を手で覆った。
「……シャリー。 帰ったぜ! 」
「……⁉ ……ばか! 」
「……なんだよ。 大変だったんだぜ! 」
「……ばか! 」
私の手は急にはぎ取られ、涙で霞んだ目にはカールの顔がよく見えなかった……。
「……⁉ 」
……でもいつも素っ気ない、カールの唇は優しくて。
嬉しかった……。
ーーーー
「守備隊長! 只今戻りました! 」
「護衛任務、ご苦労。 ……よく帰って来てくれた 」
ガヤの街の守備隊長である〈ラウル〉は、守備隊本部にある自分の部屋で部下をねぎらい、イスにすわる様に促した。
「50匹だと⁉ 」
「大体ですが…… そのくらいじゃないかと」
「それと1匹、明らかに身体の大きな……」
「ホブゴブリンか……」
ラウルは目を閉じ、今後の護衛計画の変更を決断する。〈ホブ〉ともなれば戦闘経験の浅い者達では、多数の犠牲は避けられない。
「その、ホブゴブリンをカールが…… 仕留めました……」
「……⁉」
ーーーー
……くそ!
最近、人使いが荒いぜ。やたら俺を〈採取護衛〉に指名してくる。
まあ最近はゴブ野郎の数も減ったみたいだし、臨時収入で親父も喜んでるからいいけど……
ガヤの街の守備隊長でもあるラウルは、シャリーの親父だ。やたら「才能がある」なんて誉めてくるから、俺も調子に乗ったけど……。
「カール! 仕事は済んだのか!」
「もうすぐ、終わる……です!」
全く親子で口が悪いぜ……
俺は残りの農作業を手早くすませ、ラウルに振り返った。
「……あらカワイイ 」 「まだ子供じゃないか…… 」
誰だ? この二人……。
ラウルに付き添って現れたのは、身なりの良さそうな中年男女の二人。
「カール! 挨拶しろ。 この方はミズリから来たアストレイ夫妻だ 」
あ~面倒くさ……
「……カールです 」
「よろしくカール。 歳は幾つかね? ……娘のティアと同じくらいかな?」
まったく……面倒くさいぜ。




