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プロローグ

申し訳ないのですが、この作品はエタっております。


ぜひもう1つの連載中作品「クク、オレ様こそが最強の邪神だ!」をご覧下さいませぇ!!

燃える様な美しい紅い髪を振り乱し……女は叫んだ。


「おい! ジジイ! さっさと私にアレを掛けろ! 」


「分かっとるわい!」


俺は胸のネックレスの宝石部分に親指を突っ込み、身体を青く発光させる。


魔力光炉点火!(イグニッション)


そして指をひねり、古代魔法を完成させるため詠唱を続けた。


ガキィン!


魔道兵器賢者始動!(ヴァイゼ・イニーツィオ)





ーーーーーーーーーーー



いつからだろう。


今の生活に後悔するようになったのは。


いつからだろう。

楽しかった、あの日に帰りたいと願い出したのは。


毎日の仕事と生活に追われ、気がつけば30過ぎになる自分に嫌気が差すようになっていた。




桜 颯汰は、平凡な家庭で生まれ育ち、平凡な家庭を築き上げている。

そして平凡に満たされない日々を送っていた。

いつか、『生まれ変わりたい』そう願いながら、今日も平凡に眠った。


……はずだった。


それは、夢のような感覚の中にあって、同時に現実に起きている感覚。

宇宙とも地上ともいえない、空の果てに自分がいた。


はっきりとしない意識の中、また大きな光りが近寄ってくる。

颯汰は、先ほどと同じように手を振り払う。するとまた、光りが弾け飛んだ……。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




(うう……)


全身がだるい。

頭もいたい。


颯汰は、重いまぶたに気合いを入れ、なんとか目を開けた。

薄暗い石づくり部屋の天井が見える。激しく鳴り続ける耳鳴りが、徐々に本来の役割りを取り戻し始めた……。


「この世界の人々を!ーー」



(……誰かが争ってる?)


颯汰の耳に男の怒号と、激しくぶつかる金属音が聞こえる。



(……身体が動かない)



やがて金属音が止み、会話が聞き取れるようになった。


「……残念だ。これまで……か。」


そして重い衝撃音。男が倒れたのだろう。


(……助け……て…… )


一瞬の緊張の中、ベネチアンマスクの男がオレの顔を覗きこんできた。


(……駄目だ、声がでない! )


そのマスク男は、オレと目が合った事に少し驚いた様子だったが、淡く光るグレートソードをオレの胸に……



おもいっきり突き刺した。



(もうダメだ…… てか……眠い…)


再びオレは、目を閉じる。




どのくらい眠っていたのか。

オレは目を覚ますと身体を起こし、すんなり立ち上がっていた。

やはり石づくりの広い部屋。

近くに男の死体らしきものがある。


自分が寝ていた場所は、祭壇のようになっており、傍らには、あのグレートソードが落ちていた。もう光っていない。


(死んでない……裸だけど)


グレートソードによって貫かれたはずの胸は、なんの傷もなく、痛くもない。

辺りを見回し服を見つけた。現代社会に似つかわしくない、古めかしいデザインの洋服を着ながら、最後にブーツを履いた。


(ピッタリだな……)


さらに死体をあさり、硬貨が入っている袋を見つける。そしてグレードソードを握りしめ、ほぼ確信していた。


(ここ、……異世界じゃね?)


高鳴る鼓動を押さえながら、慎重に部屋から続く廊下を歩く。

やがて階段を登り、その先にある扉を少しだけ……開いた。


(森⁉ 向こうは、草原か……)


静かな木々に囲まれた中、遠くに草原が広がっているのが微かに見えた。

そしてオレは、……すぐ扉を閉めた!


「マジかぁ……」颯汰は、急に不安になってくる。



『異世界転移』誰もが、いや一部の人達にとっては、憧れの世界である事に間違いない。しかしオレは、神様などにチートな能力を与えられた覚えはないのだ。



「異世界転移からの引きこもり孤独死…… やっぱり外に出るか……」



ひとり言を呟きながらも颯汰は、覚悟を決めていた。



















コメディとシリアスを合わせてます。

よろしくお願いいたします!

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