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私の父は白人であった。私が今まで聞いた自身の素性からすれば、彼は疑いようもなく私の父であった。
私の主人が私の父であるという見解も噂された。しかし、この見解の正しさについて私が言えることは何もない。それを知る手段は私には与えられなかった。
私の母と私は私が乳児というにはやや大きいとき―しかし私が彼女を自分の母だと認識する前―に引き離された。私が逃げたあのメリーランドの一部では、幼い時に母親から離すのは普通の習慣であった。しばしば幼児が満一歳を迎える前に母親から引き離され、母親はその場から相当距離のある農場で働かされ、子供は老いて働けない老婆に育てられた。
それがなんのために行われているかなんて、子供の母親への愛情の芽生えを妨げ、母親の子供に対する潜在の愛情を鈍らせ壊すため以外に私は思いつかない。それは不可避の結末である。