運命
私の人生なぜ狂ってるの?
その疑問が頭から離れない。そんな私の人生に光をくれたのはあなただったー
ハル「ね〜莉子。部活終わったらみんなでカラオケ行くんだけど、莉子も行く?」
莉「ムリ。部活あるもん。ハルちゃん一人で行きなよ。」
ハル「えェェェ〜莉子のケチ〜休んじゃえよ。」
莉「はははは」
私の毎日は平凡で普通だった。
竜「池田の言うとうり。バスケ部はお前を必要としていない。だから休め。」
莉「はァ〜?ムリに決まってんじゃん。てか、あたし一応キャプテンなんですけど〜。」
竜「お前の部員は別にお前を必要としてねェよ。」
莉「たっくんはほっんとウザイ。口閉じてなよ〜。」
たっくん。江口竜海。中二で私と同じ部活のキャプテン。席が隣で、仲はすごく良すぎて、付き合っていると誤解されるほどだ。
付き合ってはいないけど、会ったときからたっくんに片思い中。たっくんは私の事いつもいじめるし、私のことが好きかどうかは不明。
莉「もうすぐ大事な試合があるの。たっくんとちがってものすごーく忙しいから。」
竜「オレっちも試合あんだよ。オレだけ暇みてーに言うなよ。」
莉「ふん。」
あぁぁぁぁぁぁ〜
またやっちゃた。
かわいくない態度をまたとっちゃた!
たっくんに女として見られたいのにぃ!
これじゃ、全然だめじゃん!
私性格超悪いじゃん!
って、そんなことより練習、練習!
莉「じゃ、みんな集まって!練習するよ!」
「「はい!」」
ダン
莉「ナイスシュート!あと少しだからがんばって!」
キュ、ドン!
莉「きゃ!」
「「大丈夫ですか先輩!?」」
莉「あっ、う、うん。ちょっと転んじゃただけだからさ。心配しないで練習に戻ろう!」
「「は、はい!」」
ズキ
「うっ。。。」
痛い。多分足をひねった。。。どうしよう。。。
竜「おいおい、どうした?調子わりぃじゃねぇか。保健室行くか?」
莉「だ、大丈夫だもん。ほらっ、うっ。。。」
竜「ほら、保健室行けよ。」
莉「いーやーだー。だれが行くかって、ひゃ!」
私の体が浮いた。たっくんに抱えられているのだ。しかもお姫様だっこ。
この状況はとても喜ばしいのだが、みんなの前じゃ、恥ずかしくて素直に喜べない。
莉「ちょ、ちょっと!恥ずかしいじゃん!おろしてよ!」
竜「ヤダ。足けがしてるくせに。」
莉「うっ。。。でも。。。恥ずかしいじゃん。。。」
全然聞いてくれない。たっくん強引すぎ〜!
あぁぁぁ、恥ずかしい!
顔絶対赤くなってる!顔がもう熱い。
竜「大丈夫か?どこが痛い?」
莉「。。。ここ。」
私は素直に左足首を指差した。
竜「じゃ、ちょっと待ってろ。氷とか持って来るから。」
莉「うん。」
保健室にたっくんと私二人だけ。ちょっとドキドキする。
竜「うわ、ちょ、すげぇ赤くなってんぞ!病院行ったほうがいいんじゃね?」
莉「別にいいよ。すぐ直るだろうし。」
竜「。。。ああ。。。」
竜「おい莉子、前々から気になってたんだけどさ、お前、前より元気無くなってねぇか?なんか見てるとお前すぐ息切れしてさ、いつも疲れてる、ってかんじ。寝不足か?」
莉「えっ。。。」
たっくんの言う通りだ。なんかこのごろ調子が悪い。気持ちが悪いとかそいうのじゃなくて、体がだるい。力が出ない。シュートがきまらない。食欲も出ない。
莉「多分ね。でも心配しなくてよし!今日病院で検査してくるから。もしかしたら貧血だったりして。あははははは。」
竜「。。。あぁ。。。そうだな。」
今はこれぐらいしかいえない。なにかすごく嫌な予感がする。でもこんな事を言ったら、たっくんはもっと心配してしまう。今はその気持ちをかくして検査にいどむしかない。
検査を受けた。で、なんかちょっと確かめたいことがあるからって、よけいな検査をした。私の不安が増す。病気だったらどうしよう。。。
医「小島さん、これから私の言う事をすべて受け入れてください。今日検査をしたところ、あなたの症状は。。。がんです。絶対にこのがんが完治するとは保証できません。多分長くは生きられないでしょう。。。はっきり言えば二十歳前には。。。。これから抗がん剤を使った治療を行いたいと思うのですが、小島さんはそれでも大丈夫ですか?」
え?私はもうすぐ死ぬってこと?医者の言葉が信じられなくて耳に入らない。お母さんが泣いている。
私はまだこれからやりたいこといっぱいあるのに。。。こんな事を受け入れろと言われても困る。いままで元気に十四年間生きてきた私にとっては絶望的だった。