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後日談その3:『影の少女と秘密の家庭菜園編』
テツクズ号の屋上デッキ。そこには、ミーニャが丹精込めて育てている「異世界の野菜」のプランターが並んでいる。
「……シュウ様。……見て。……これ、神の脳髄の粉を混ぜたら、勝手に歩き始めた」
ミーニャが指差したのは、足が生えてトコトコ走る『爆走トマト』。
「……おい、ミーニャ。……食材が逃げるのは困るぞ」
「……大丈夫。……私の影で、全部捕まえた。……ほら、一番赤いの、シュウ様に。……あーん」
差し出されたトマトを齧ると、口の中で魔力が弾け、視界が一瞬だけ虹色に染まった。
「……美味いな。……ミーニャ、お前の育てた野菜は、影があるから味が濃い」
「……ん。……シュウ様に褒められるのが、一番の栄養。……次は、お肉のなる木を育てる」




