雨にうたれてるのを見て悲しいきもちになるとき
ふと。
雨にうたれてる自転車やバイクを見ると
悲しいきもちになるけど
雨にうたれてる自動車を見ても なぜだか
悲しいきもちにはならない
おなじ「くるま」なのにどうしてだろう?
だとしても
雨にうたれてれる自動車がオープンカーなら きっと
悲しいきもちになるんだろうし
ピザとかの配達でよくある
ルーフつきのバイクだったなら
悲しいきもちにはならないんだろうな
どうやら だいじなのは車輪の数でもない
屋根があるかどうかみたいだ
屋根は雨にうたれても平気どころか
その身を挺して だれかを なにかを
雨から護ってくれるたのもしいやつで
屋根じたいが雨にうたれてるのを見たって
悲しいきもちにはならないんだ
だから ぼくも
傘をもたないだれかが 雨にうたれてるのを見て
悲しいきもちにならないですむように
傘をひとつ貸してやれる余裕まではなくとも
ひととき雨宿りしてもらえる
軒下くらいはもっておけたらと思う
だれかや なにかが 雨にうたれてるのを見て
悲しいきもちになるのなんて好きじゃないから
放置自転車、可哀想。