第五章 最終出勤日
今日は8月30日。明日が私の最終出勤日になる。
やめるにあたって、今後の私の目標を設定したいと思う。もちろんうまくいかない可能性も高いが、それでも目標を設定して達成に向けて努力することで、ささやかながらも自分や周りの人々の幸せに貢献したい。
一つは良い妻でありたい。わがままになったり、欲張りになったりせず、サムの気持ちをよく考えて行動できるようになりたい。
もう一つ、目標がある。それは作家でいること。人に楽しんでもらえるような作品を作りたい。既にやっている活動ではあるが、これからも精力的に取り組みたい。
『いい年して目標や夢なんて』とか『夢なんてどうせ叶うはずない』とネガティブに思い込んでしまいそうにもなるが、私はポジティブなので『そんな弱気なこと言っててどうする』と思ったりもする。
不安は強くても、私は私らしく明るく生きていきたいのです。
8月31日の午後4時頃、私は受け持ち病棟から素敵な花束をもらった。
私は簡単に挨拶をした。その挨拶の中で、自分は人見知りで口下手で不器用だけど、それだからこそ患者さんの気持ちを理解できたこと、皆さんも自分の短所や気になる所があったとしてもそれを患者さんのために活かしてほしい、というようなお話をした。
結婚式の時並みに嬉しかった。セイントルイ病院、本当にありがとう!