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第三部  僕の心臓が動いていることと、僕が狙われだしたこと    作者: 狼の土偶
第二章 え⁉ 異世界に召喚が現実にあるの?
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失恋していた悟

 昼休み、いつもの様に屋上に僕ら三人は集まった。

「お前たちのクラスの転校生、可愛いな」

 悟は僕と樹のクラスまで見に来なかったけど、やっぱり気になっていたみたいだ。

「だろ~、かなりヤバイって————ただ、少しとっつきにくいかもな~」

「そうなのか?」

「なんか表情が見えないっていうか? 誰と話していてもあまり楽しそうじゃないしな」

「ああ、確かに……」

「翔から見てもそうなのか? まあ、俺は相田一筋だから別にいいけどな」

 悟は一年生の時からずっと相田佳代子が好きだ。

「悟、そろそろ告ったらどうだ? 最近結構仲いいんだろ?」

「ま、まあそうだな……」

 自分の恋愛話になると悟は歯切れが悪い。

「悟の良さを分かってくれたら、絶対にいけるよ」

 言ってみて、少し無責任な発言をしたような気がした。それでもしダメだったら?

「実はもうこないだ言った」

「えっ⁉」

 僕と樹は同時に声を上げてしまった。

「なんか好きな奴がいるみたいだ………」

「へえ~、誰だか知ってんの?」

 樹の言葉に、悟は僕をチラッと見て、直ぐに視線をそらした。

「あー、もしかして翔平ってか? まあ、なんだ、悟。元気出せ」

 樹が悟を気遣うように、背中を数回軽く叩いた。

「いや、別に気にしてない。どうせ、翔は水瀬がいるしな」

 さくらがどうとかそういう問題じゃなくて、全く考えたことも意識したこともない相手だ。しかも悟が好きな女子が僕をって————迷惑でしかない—————。

 僕は急に気まずさを感じた。


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