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第三部  僕の心臓が動いていることと、僕が狙われだしたこと    作者: 狼の土偶
第二章 え⁉ 異世界に召喚が現実にあるの?
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転校生

       5

 みんなで僕の家に集まった次の日の月曜日、僕らのクラスに転校生がやってきた。アメリカから来たの日系人と白人とのハーフらしく、日本語の発音に少しの訛りがあった。

 茶色の顎のラインの長さの髪の毛は、くせ毛なのか、少しパーマが掛かっているようにみえる。背は割と小柄だけど、可愛くてスタイルもいいと男子が大はしゃぎをしている。

「ヤバッ、翔平、あの子可愛すぎねえ? ハーフって、なんかこう違うよなあ~」

 樹が鼻の下を伸ばしたような顔で、休み時間に小さめの声で僕に話しかけてきた。

「確かに綺麗な子なんだろうね」

 僕は取りあえず相槌を打っておく。他クラスの男子も、用もなさそうなのに僕らのクラスに群がってきていた。

「でも、高校で転校生って言うのも珍しいよね」

「そうだなあ~、まあ、親の仕事の都合みたいだからなあ~」

 樹は、チラチラ転校生の篠崎ソフィアを見ている。そんなに見るのはどうなのかと思うけど、今ここにいる男子のほとんどが見ているようなものだから、何も言えない。

「ちょっとー、男子たちうざい。そんなんじゃ、転校生が居心地悪くなるでしょ」

 クラスの副委員長をやっていて、ハキハキした話し方をする戸倉瀬奈が大きめの声で言った。

「ごめんね~、馬鹿な男子ばかりで」

 既に何人かの女子に、篠崎ソフィアは囲まれている。

「私は別に大丈夫だから」

 自己紹介の時も思ったけど、篠崎ソフィアは淡々とした話し方をする子だなと思った。そこに感情があまり含まれていない様に見える。表情もほとんど変わらない。

「間違ってもお前相手には騒がねえよ」

 田中康太は、いつも戸倉瀬奈とやり合う。女子相手でも言葉がきつい奴だ。この二人とは一年生の時は別のクラスだったけど、二年生になって同じクラスになった。僕としては、田中康太は苦手な部類だ。正直、樹が同じクラスのおかげで、被害に合うこともないと思っている。



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