悲しいほど正直なこの世界
誰かの感情の 炎に揺さぶられて
最初はわずかな嫌悪感
やがて 収まらないこの感情
言いたい事を言わなくちゃ
言いたい事を言わなくちゃ
それがまた 誰かの感情を揺さぶって
新たな炎を呼んだとしても
今 言いたい事を言わなくちゃ
でも、言いたい事を言ってすぐ
結局俺も 同じ人種と気づいてしまう
誰か俺に 炎を立ててくれ
誰か炎を立ててくれ
炎を立てたあいつは 俺と同じ人種だ
今 あいつを打ち負かしさえすれば
俺は かりそめの勝者でいられる
何かを手にして リングを降りられる
でも 炎は立たなかった
称賛も批判もない 無味乾燥な
相槌だけがそこにある
今では誰もが思っている
俺と同じ人種にはなりたくないと
ここは 馬鹿を晒す場所ではないと
俺達にとってここは 悲しいほど正直な世界
ここで言いたい事を言い
自業自得の悔しさを抱えながら
満足したふりをして引き下がる その繰り返し
でも 俺にもあったんだよ
悲しいほど正直なこの世界で綴っていた
晴れやかに正直な物語が
故郷に帰ろう
心の故郷
晴れやかに正直な物語を綴る旅に戻ろう
感情と炎に焼かれる旅は もうやめた
晴れやかに正直な物語が終わる時
目の前にかかる虹 見届けるまで