シュガーアップル・ヴァンパイア
異世界から帰ってきてのとある日。
私は一人、台所に立っていた。
「う〜ん、なかなか上手くいかないな〜」
私は今砂糖菓子作りに挑戦している。
邪精霊のメフィストに送るためのものだ。
あの砂糖菓子職人たちが作っていたのは妖精たちのためだったけど、まぁ、精霊も妖精も似たようなもんだよね。
『全然違うぞ』
と、メフィストからツッコミが入ってしまった。
いいんだよ。私からしたら大した違いじゃないから。
『精霊と妖精は明確に違う。そもそも我は精霊であって精霊ではないのだ』
うん、またややこしいことを言い出した。
そんなこと言うんだったら作らないよ!
『ま、まて!我が悪かった!』
ふふん!私の勝利である。
『う〜、せっかく教えてあげようと思っただけなのに……ミコのバカ……』
勝ち誇っていた私にメフィストからの言葉が聞こえてくる。
……そうだったんだ、ごめんね。
(大丈夫!とっても綺麗で美味しいの作るから!)
『な、何だ急に!好きにしろ!……やった!ミコの手作りお菓子!』
うん、メフィストは相変わらずのツンデレさんである。可愛い。
よし!そんな可愛いメフィストのためにも頑張って作るぞ!
と、意気込んだのはいいものの……。
「何かのよくわからないもの……」
机の上にはドロドロと溶けた何かがあった。
おかしいな、メフィストを模して作るはずだったのにどうしてゴミの山みたいなのが出来るのかな?
「これはこれで上手いぞ!」
と、いつのまにか姿を表していたメフィストから一口舐めてのフォロー。
でも、なんあそのフォローが胸に刺さるよ。
「ごめんね、次は頑張るから……」
残念ながら私が立派な砂糖菓子職人になるのはまだまだ先の話のようだ。
がく。




