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精霊使いの吸血鬼  作者: ののん
本編
49/79

失格紋の吸血鬼  【異世界編】

 邪神を倒してからの平和なとある日。

 私たち先生を含めた生徒全員は魔王メアリーに連れられてとある場所に来ていた。


 「それでメアリー、ここに何しに来たの?」


 「それは、お前たちの魔法特性を調べようと思ってな」


 「特性?」


 何か、水晶玉のようなものを見せながら教えてくれたメアリー。

 魔法特性とは、その人の得意な魔法だったりらしい。

 それを知ることで自分が魔法を覚える際に便利なのだとか。


 詳しいことは細かくてややこしいので置いておく。


 「それで、その魔法特性がそれで分かるんだ」


 「そうだ。この水晶玉に手を置き魔力を流せばその者の魔法特性が紋章として浮かびせてくる」


 その紋章の種類で魔法特性を判断するらしい。


 「そでじゃあ、順番に調べていくぞ」


 




 何人か調べて次、冷香の順番が来た。


 「えっと、はい」


 冷香が水晶玉に手を置いて魔力を流すと、水晶玉に紋章だ浮かびあがってくる。

 その紋章はこれまで調べてきた皆から見たことない初めて見る紋章だ。

 

 「これは!?」


 紋章を見たメアリーから驚きの声が上がる。

 

 うん。これは想像していた通りになったかな?

 私たちの中で最も魔法の才能があった冷香。

 そんな彼女の魔法特性。

 きっといいものに決まっている。

 だから、紋章も凄いものが出ると思っていたけど、メアリーの反応を見るにどうやらそのようだ。


 「この紋章は、伝説の賢者が持っていたと言われる、伝説の紋章……。

 冷香の才能は知っていたが、まさかここまでだったとは……」


 メアリーの解説に皆から称賛の声が冷香にかかる。

 特に姉である仄香は自分のことのように胸を張っている。


 「流石は冷香!」


 本当に嬉しそうだ。

 冷香も大好きな姉に褒められて嬉しそうにしている。


 「それじゃあ、次あたし!」


 皆の感動もひとしきり収まったところで仄香が水晶玉に魔力を込める。


 「これは…見たことのない紋章だな」


 浮かび上がってきた紋章を見たメアリーが呟く。


 「恐らくは、勇者特有のものだと思う」


 「おー!」


 メアリーの解説というか、予想にまたまた歓声が上がる。

 そしてまたまた胸を張る仄香。


 そしてついに私の番!

 どんな紋章が出るか。

 

 私はこの世界でも伝説の吸血鬼の真祖。

 だからきっとものすごく凄い紋章とか、仄香みたいにメアリーも見たことのないものが出るはず。


 私は自身満々に水晶玉に魔力を流していく。

 そして現れたのは今まで見たことのない紋章!


 おぉ!


 「これ、は……」


 紋章を見たメアリーも言葉を失う。


 やった!

 この反応は二人の時と同じ!

 

 「まさか、これを見るとは」


 あぁ。知ってはいるのか。


 仄香の時みたいにメアリーも知らないような凄いものではなかって少し残念。

 しかし、凄い紋章には違いないはず。

 

 メアリーにこの紋章の説明を求める。


 「これは、私も実際には初めて見るもので、文献で見ただけだ」


 おぉ!

 

 「だが、これはハズレだ」


 ???

 

 「ハズレ?」


 「あぁ。この紋章の者の魔法特性はない。

 つまり、魔法の才能が欠片もないと言うことだ」


 普通は何らかの魔法特性が誰にでもある。

 でも、本当にかけらもそれがない人がいるらしい。

 それを示しのが、この紋章。


 「こんなの、最悪の紋章じゃん……」


 「泣かないでよ巫子ちゃん」


 あまりのショックに落ち込んでいた私を珍しく慰めてくれる凪咲。

 泣いてないってツッコミを入れたかったけど、気づいてら本当に少し涙が出ていた。


 「実は、凄い紋章化も擦れないでしょ。最強の賢者みたいに」


 「そ、そっか!」


 そうだ!

 あの賢者だって、周りからは落ちこぼれ扱いされてたけど、全然最強だった。

 それみたいにメアリーが知らないだけで、ホントは凄いかも!


 「ありがと!凪咲!」


 慰めてくれた凪咲にお礼を言って元気を取り戻す。


 「巫子ちゃんが悲しいと、私も悲しいからね」


 「凪咲……」


 ホント、今日の凪咲は優しいな。


 凪咲の言葉に少し顔が熱くなる。

 凪咲の顔を見ると、彼女も少し顔を赤くしていた。


 「私らしくなかったかも……」


 小さく呟きながら照れてる凪咲。

 本当に小さな声で私以外、気づいている人はいないみたい。

 凪咲も私が聞こえてるのに気づいていないみたいだし、本当に珍しい。

 いつもなら、私の耳が凄くいいのを分かっているのに。


 いつも言わないような発言で照れて少し余裕がないようだ。


 「何か今日の凪咲、可愛いな」


 「確かにそうかもー」

 「うん。凪咲ちゃん、可愛い」


 「や、やめて!からかわれるのは巫子ちゃんの役割でしょ!」


 私の心からの呟きに仄香と冷香も乗ってきて、それに凪咲がツッコむ。

 いつもと構造が逆だ。

 

 でも、本当にありがとう。

 慰めてくれて嬉しかったよ。




 (巫子ちゃんのバカ。可愛いとか急に言わないでよ……)


 私はさっきよりも凪咲の顔が赤くなっていることには気づいていなかった。

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