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精霊使いの吸血鬼  作者: ののん
本編
20/79

学園トーナメント 巫子vsティナ  【異世界編】

前回の続きです

 皆のところへ戻って暫くのインターバルを置いて舞台へと向かう。


 「あたしの仇、取ってくれよな!」

 「巫子ちゃん、頑張って!」

 「巫子ちゃん、負けたらお仕置きだから」


 「だから何でお仕置きなんてうけないといけないの!普通に応援してよ!」


 仄香と冷香は応援して送り出してくれるが、凪咲がまたも意味の分からないことを言ってくる。


 




 「そではこれから、決勝戦、ティナちゃん対ミコさんを始める!」


 審判の言葉に一斉に観客から声が飛んでくる。

 応援の声は私とティナ、両方へのものだ。


 「巫子ちゃん、負けたらお仕置き」


 …‥凪咲からはまだ変な言葉が飛んでくけど無視する。


 「よろしくお願いします」

 

 「こちらこそよろしく」


 お互いに挨拶を交わす。


 「それで準備はいいな…‥はじめ!」


 開始と同時にティナが構えていた杖から詠唱の短い魔法で火の玉を飛ばしてくる。

 それを後ろに飛んで回避する。


 「ミストイリュージョン」


 私が後ろに飛んで回避している間に、長い演奏を完成させたティナが、準決勝の仄香との戦いでも使った霧の舞台全体に出現させる。


 「フライ」


 その後、小さな声で飛行の魔法を唱える声が聞来れた。

 そして霧が晴れ、目の前には杖を構えるティナが立っている。

 さっきと同じパターンだ。


 それでも一応目の前のティナにハンマーで攻撃してみる。

 ハンマーが当たった直後、ティナの姿は霧のように消え、完全にステージから姿を消した。


 「おっと!これは勇者様も苦しめられた状況だ!

 ミコさんにはこの状況をどうにか出来るのか!?」


 審判が会場を盛り上げる。

 なんだか市の案と言うよりは実況のようだ。


 そしてもちろん、対策はある。

 さっきと同じようにメフィストに頼んでみる。


 『また?仕方ないな。添い寝の時間を増やしてくれるならサービスで力を貸してもいいぞ。

 けど勘違いするなよ!我は別に巫子と添い寝したいとかは思ってないから!巫子がしたそうにしてるから!それだけだからね!』


 『ありがと』


 いつも通りのツンデレ可愛いメフィストにお礼を言って、ティナの姿を見えるようにしてもらう。

 そうして上を見ると、ティナがちょうど、魔法を放つところだった。


 放たれた火の玉は私と違う方向へ行き、そして、地面に衝突しそうなところでこちらに軌道を変えて向かってくる。

 その火の玉をさっと軽く躱す。


 そして私はそのままティナの真下まで駆けていき、丁度彼女の下のところで見上げる。

 これは別にティナのスカートの中を覗こうとか、そういう意味は持っていない。

 ティナスカートではなくてズボンを履いているので除きたくても除くことは出来ない。

 もちろんスカートだったら除きたいとかは思ってないよ。

 凪咲にはからかわれそうだけど。


 話が少しそれちゃったけど、なぜティナの真下に来たのかと言うと、それはもちろん攻撃するため。

 持っていたハンマーをまっすぐ真上に投げる。


 真下から投げないで、斜めから投げたら場外にハンマーが飛んで行って、使えなくなるから真下から投げる必要があった。

 空中にいるなら魔法が一番なんだろうけど私には使えないから、この方法しかない。

 …‥本当はないわけじゃないんだけど、できれば今の力だけで戦いたい。


 「!?」

 

 ハンマーを投げた私に驚きながらではあるが避けられてしまった。


 「おっと!何故かミコさんが空に向かってハンマーを投げたぞ!」


 私以外にはティナの姿が見えていないから、私の行動に皆驚いている。


 「見えなくなってやけになったんじゃね?」


 そんな声が聞こえたが、私は(捏)?にやけになってるわけではない。


 「偶然?」


 ティナの呟く声が聞こえてきた。


 残念だけど偶然じゃないよ。

 

 そしてもう一度、彼女の真下に行き、ハンマーを直情に投げる。


 「偶然じゃ、ない!?」


 今度は叫びながら避けるティナ。


 「見えてるの!?」


 「うん。見えてるよ」


 その言葉を聞いたティナが「それなら仕方無いですね」と呟いた。


 「おーと!ティナちゃんが空中に現れたぞー!

 さっきミコさんがハンマーを投げたのは、空中にティナちゃんがいると分かっていたということだろうか!」


 その言葉に盛り上がる会場。


 「勇者様でも見抜けなかったのにすげー!」


 そんな言葉が色々なところから聞こえてくる。


 カレンも「流石は巫子ですの!」と言って褒めてくれているみたいだ。


 皆にも見えるようになったということは、姿を消す魔法を解いたのだろう。

 私が見えてると分かって魔力の無駄遣いと判断したからかもしれない。


 「例え見えていたとしても、私が有利なのは変わりません」


 確かにそうだ。

 現に今も、私はティナの真下に行こうとしているのだが、私が真下につくまでに移動されて、更には彼女から魔法が次々と飛んできている状況だ。

 この状況でハンマーを投げたとしても、避けられて、ハンマーはどっかに飛んで行ってしまい私の攻撃手段がなくなってしまう。

 彼女が反応できない速度でハンマーを投げれば避けることが出来ず、当てられるだろうけど、そんな速度で当てれば彼女までどこかに飛んで行ってしまい、安全は保障できないだろう。

 流石にそんな勝ち方は嫌だ。

 重傷を負わせてまで勝ちたいとは思わない。


 これは、仕方ないかな。


 ゲンとの試合の時も一つ能力を使わされた。

 そして、今回も使うことになる。

 流石はここまで勝ち抜いてきた強者。

 トーナメントに参加したときは、決勝戦は仄香と戦うことになると思っていたけど、まさか仄香を倒す人が出てきた。

 私も能力を使うなら仄かにだけだと思っていたけど、仄香以外の人に二人も使わされた。

 ティナとの試合に至ってはメフィストの力まで借りている。


 面白そうと、出たトーナメントだったけど、まさかここまで面白くなるとは思わなかった。

 本当に出てよかった。


 そして私は能力を使う。

 使うのは飛行能力。

 これで私の勝利だろう。


 背中からコウモリの様な羽が生え、空に浮かび上がる。


 「な、なんと!ミコさんが羽を出し空に飛びあがった!」


 審判の言葉と共に観客も盛り上がる。


 「…‥まさか、あなたも飛べるとは思いませんでした。

 その羽、亜人だったんですね」


 「うん。黙っててごめんね?

 でも、これで私の勝ちだよ」


 そう言って羽をはためかせてティナに接近する。

 魔法を放ちながら逃げるティナだが、魔法を避けて行き、どんどん彼女との距離は近づいていく。


 彼女の目の前まで来たところでハンマーを振り上げ、寸止めで振り下ろす。


 「私の…‥負けです」


 そしてティナ負けを告げた。


 「勝者はミコさーん!

 今回の学園トーナメント、優勝は勇者様のお仲間、ミコさんだー!」


 会場からガラスの割れるような大声が響き渡ってきた。






 「ミコおめでとー。あたしの仇ありがとー!」


 皆のところにもっどた私に真っ先に仄香が称賛の言葉と共に抱き着いてくる。


 「ミコちゃん、優勝おめでと!」


 続けて冷香からも称賛の子束をもらう。


 「なんだ巫子ちゃん、勝ったの?

 お仕置き何にしようか考えてたのになー」


 「素直に褒めてよ!何その言葉!」


 凪咲は相変わらず私をからかってくる。

 本当にこういう時は、素直に褒めてほしいな。


 「ごめんごめん。冗談だよ。 

 優勝おめでと、巫子ちゃん!」


 最初からそう言ってよ。


 『おめでと』


 凪咲に少し呆れているとメフィストの声が心の中で小さく聞こえてきた。


 『ありがと、メフィスト。これもメフィストが力を貸してくれたからだよ』


 『何言ってるの!別に我はおめでととか言ってないんだけど!』


 それは言っているようなものだ。

 秋変わらずのツンデレ可愛いメフィストだ。

 こういう少しアホっぽいところも可愛いね。






 それからは表彰式やらで賑やかだった。


 カレンからは優勝にとほっぺを赤くして、ほっぺにキスをもらった。

 優勝の商品がこんなに可愛いカレンからのキスとか豪華すぎる。


 ほっぺにキスされた私の顔も赤くなったのはし仕方のないことだよね? 

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