第1話 辺境の村と勇者
辺境の村にて最近勇者なった。マモルは今日泊まる宿を探していた。
「さすがにここまでくると王都とくらべて人が少ないなぁ。腹も減ってきたし、早くしないと日が暮れちゃうよ。」
「ん、なんだ」
そんなとき村の奥の方で肉の焼けるいい匂いがしてきた。
「いい匂いがする。いってみよう。」
そのまま奥に進むと、匂いの元である屋台と思わしき物が
「へぇ〜こんな所に屋台があるんだ。」
「よぉ、にいちゃん外から来たのか良かったら一本どうだい。」
声かけて来た人を見ると筋肉ムキムキの角刈りひげづらの大男がいた。
そうこの大男ムキエルである。
「うゎ〜これなんの肉ですか?」
「おぅ、コイツは今仕入れた。レッサードラゴンの肉だ。」
「レッサードラゴンの肉ですか?」
「コイツはドラゴンの肉より一段味は落ちるがなかなかのもんだぜ。」
「へぇ〜それなら一つ下さい。」
「はいよっと一本100オウルだ。」
「安いですね。」
お金を払い一本受け取るマモル。
「うわぁ大きいですね。頂きますはむっ」
「どうだい」
「塩気が効いてて独特の味ですけど、すごく美味しいです。」
「だろ。ウチのはなぁ肉も美味いが塩にも工夫があるんだ。」
「塩ですか?」
「おうよ、生塩っていうてな俺だけが作れる塩があるんだよ。」
「聞いたことがないですね。」
「まぁこれ以上は秘密だ。それよりもうすぐ暗くなるげど、どこか宿はとってるのか?」
「ちょうど探してた所です。」
「よかったらウチにくるか?これもナニかのえんだ。それにウチの宿は安さと飯のうまさがとりえだぜ。」
「本当ですか助かります。では行きましょう。」
「おいおいいいのかこんなおっさんの宿で?」
「いいですよ。だって安さと飯のうまさがとりえなんでしょ?」
「ハハハ違いねぇそれならちょっと片付けるから待っててくれ。」
「わかりました。」
「ヘヘヘ素直でいい子じゃねぇか こりゃうんとサービスしてやらないとな。」
「うん?何か言いました?」
「今片付けが終わったって言ったんだ。よし今から案内するからついて来てくれ」
そして
なにも知らないマモルはムキエルの宿に着いて行くのであった。