プロローグ
あたしの名前は、りな。
一応女の子です、一応というのはなぜかお友達から
「あんた珠に男みたいな、ときがある。」と言われることがあるので・・・
そんな態度はしてないと思うのだけれど??
今は、お父さんと2人暮らしです。
母はあたしが生まれて、何時間もしないうちに亡くなってしまいました
だから、どういう人かも知らないし
声ももちろん聞いたこともありません。
「今」と言ったのは何年か前まで、施設で暮らしてたから・・・
お父さんの仕事は長距離の運転手、
だから,,,あたしを育てるのが無理だったみたい。
ほとんど産まれてすぐに預けられたので、みんな他の人もこういう生活をしていると思ってた・・・
・・・違うとわかったのは、学校に通い始めてから。
こういう話をすると、知り合った人に
「かわいそうね」とか、
「不幸な子ね」
とか言われたり、、
・・・中には「お金をあげる」と言う人までいましたが、
この生活が当たり前だと思ってたので、別に不幸だと思ったことはないです。
只、施設の先生からは
「変わっている子ね」と言われたり
施設の仲間からは
「今日は大丈夫?」
...と,わけのわからないことを聞かれたりすることがおおかったけれども・・・
確かに、、どこでも、眠れる性格だったし
一度寝たら施設で火事が起きて、救急隊の人に担架で外に運ばれるまで目がさめなかったこともあった。
...そういえばこういう出来事もあったっけ...
施設の遠足で、小さな遊園地にいったときのこと。
すっかり遊びに夢中になって、気がついたら施設の仲間も先生もいなくなってた、、、
「みんな何処いったんだろ?そのうちむかえにくるよね」
と思いつつさらに、一人で遊んでいたら閉園近くの時間になり、仕方なくゲートの外に出た。
そしたら急に眠くなってしまい、、芝生のところで気持ちよく寝ていたら、
「お嬢ちゃんおきて!!!」
、、と何度も起こす人がいる。
私は普段から寝起きが、すごく悪いので、、、
「うるさい!」
と思わず手で振り払うと
「イテテ、ひどいなぁ」という声がした、、、
目を開けたら、、、???
・・・おまわりさんだった。
あたしの振り払った手が、、、おまわりさんの股間を直撃したらしい。
「誰か人が倒れている!」
と通りかかった人が、通報して大騒ぎになってたようで、、
パトカーも来ていた。
苦笑いする、おまわりさんに、
「お嬢ちゃん、こんなところで寝ていちゃ駄目だよ」
と、言われ、パトカーで警察署に連れて行かれた。
しばらく警察署のイスにすわっていると、施設の先生が真っ青な顔で飛んで来て
「ゴメンネ、ゴメンネ」と何回も、謝ってたけれども、
{まったく!この子は!}と少し呆れ顔だったのを、、、
あたしは見逃さなかった。