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サキュバス

 この男、結局2つだけ言って3つ目は言わないつもりなのだろう。だが、契約上では既に契約が果たされており。2つだろうが3つだろうが、死後永遠に我が眷属として働いてもらう事になる。


 後はどう転んでもいい。


 のんびりと眺めていようじゃないか。


 ちなみに此奴こやつの選んだ悪魔サキュバスとは、淫らな夢を見せて生気を吸い取る悪魔である。このサキュバスというのはここ最近……数十年のうちに劇的に力をつけてきた悪魔でもある。


 何故、このような悪魔が力をつけてきたのか。


 簡単な事だ。此奴同様に、サキュバスを選ぶ人間が非常に多い。

 つまり人気があるのだな。

 もっと前であれば本当は殆ど見向きもされない悪魔であったというのに……。


 吾輩と同列の力を持つこともこれから可能になっていくやも知れん。


 このキッカケとなったのが、やはり人間界にある格闘ゲームにあると言っていいだろう。あの時の知名度の上がり方と言ったら……。

 人間界の中でも格闘ゲームを流行らせた最初の会社であろうKプコン。

 その会社が悪魔で雌型めがたというだけで採用した為にこんな急上昇を果たしたのだ。


 淫らな夢を見せるという特徴を全く出さずに、名前だけ出たものだからたまらない。


 そんな悪魔だからこそ、パソコンに大きく宣伝出来るのだ。

 名前が先行したとは言え、その特徴は徐々に広がって行き、吾輩が人間の魂を集める為には非常に役に立っている。


 人間界でメジャーデビューを果たした悪魔は昇格するという、魔族の中にもジンクスがある。


 もしもこれから力を付けていけば、単独で契約を取れるようになるのだろうが。実際今のところは宣伝塔としての役割で落ち着いている。


 さて、魂は死後どうなるか?


 我らと契約されていない場合、再び人間界に留まるようになっている。


 これを輪廻りんねと言うのだが、契約する事で魔族に生まれ変わることが出来る。

 この魂の牢獄を作ったのが神や天使どもだ。


 牢獄というのは、あやつらは人間に機会を与えているが、実際には天界に昇れる人間などここ数百年見ていない。

 神や天使の信仰を仰いではいるが、実際に同列に並ぶ事などないのだ。

 これを牢獄と言わずになんと言おうか。


 ともあれ、こんな牢獄から魔界へと解放する事が出来たようなもの。

 今日は祝いの宴と行こうではないか。


 モニター越しにサキュバスを選ぶ此奴めも、ようやく選ぶ事が出来たようだな。

 どれを選んでも同じサキュバスが姿を変えて現れるだけだというのに、全く時間が有限のクセになんという無駄な時間の使い方をしているものだろう。


「それ、出番だぞ」

「はいっス!」


 姿はメイド、その実態はサキュバス。言葉遣いは多少直してメイドらしく接するように。


 ……さて、どんな人生を送るのか見せてもらおう。




 更新ペースは安定しませんが、

 気長にお付き合いください。

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