第03話 準備
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―――この天井にも飽きてきたな。
俺は、4歳になってから一人部屋だ。
けど、一週間に1回は母と寝ている。
母が寂しそうなのでな。マザコンではないと思いたい。
天井を眺めること数秒。
まだ暗いが渋々ベッドから出ることにした。
いつもならメイドのシエラが起こしに来てから起きるのだが今日は俺が早く起きたので、まだ来てない。
今日は妹のララシーの4歳の誕生日だ。
その準備をする為に早起きした。
良いお兄ちゃんだろ?
本当は、もっと早く用意するつもりだったんだが色々やることがあって……。
まっ、主に自分の能力の探求なんだけどさ。
これだけは言っておくが、お兄ちゃんは決してララシーの誕生日を忘れてないぞ!
2歳の誕生日を迎えた時だった。
今まで必要なかったから考えてなかったが、
自分のチート能力ってどんなんがあるんだ?
と、ふと疑問に思ったが記憶力抜群なだけで体力もないし筋力もないし、ま・さ・か記憶力だけ?
いや、充分やけど……。
神様にそこそこ万能でって頼んでたから、期待してたのにいぃぃ。
………………。
よくよく考えたら全て神様任せにしすぎて何の能力が上がる云々の話を聞いてなかったやん。
やってもぉた……。
別に記憶力だけでも凄いけどさ、期待してた分な……。
萎えたわ寝よ……。
しかし次の日のトイレをしてる最中に閃き、発見した。
まず『ステータス』って念じればステータスが見れる事に気づいた。
何で今まで、こんな簡単な事に気付かなかったんだ。
目の前に半透明のステータス画面が現れた。それだけで感動した。
それには、こう描かれてた
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クレイオ・ディ・プロセピナ
人間 ♂ 2歳
Lv1
HP 7300/7300
MP 9999/9999
VIT 8/12
STR 001
CON 001
INT 800
MND 770
AGI 003
DEX 740
装備 なし
◎スキル
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐●○●‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
うん。何て言うかムラがあるけど凄い気がするなぁ。めちゃくちゃ魔法使い向きな気が……。
基準が、どんなもんか分からんけど……。
ふぅ~、とりあえず記憶力だけじゃなくて良かった。良かった。
「何してるんだい?」
背後から急に父に話しかけられた。
いつの間にそこに!? 夢中になりすぎて気づかんかった。
マズいぞ!! ステータス表が見られる。これどうやって消すねん!
『消えろ、ステータス消えろ! 戻れ、なくなれ』
…………消えへん。ヤバイヤバイ!
「もしかして自分のステータス表を見てるのかい?」
は? 今なんつった?
首だけ後ろに向けて俺は返答した。
「父上、今何て言ったのー。ぼ、僕、聞こえなかったよー」
「ステータス表だよ。今、見てるんじゃないのかい?」
聞き間違いじゃなかった。何で知っとるねん。えっ転生者の特権みたいのじゃないん?
俺は、無言で恐る恐る頷く。
「さすがクレイオだな。自分でステータス表を見れることに気づくなんて!! 私が2歳の時は、そんなの全く知らなかったけどね」
笑顔で喋ってくる父が今だけ凄いムカつく。
俺は子供らしく上手に聞く。
「急に見えたの……。これ何なの?」
すると父は少し困ったような表情を見せたが答えてくれた。
「クレイオには、まだ早いと思って言ってなかったんだけど……それはねステータス表と言って自分の能力が分かる生まれつき備わった能力なんだよ」
「へぇー、それでそれで?」
何事にも興味を持つ子供を演じる。
「誕生日が終わった後、落ち込んでるみたいだったから心配してたんだけど元気そうで良かったよ。」
そりゃ萎えてたからな……ってか今そんな気遣い結構です。本筋から反れるやん!!
これやから爽やかイケメンは……。まさか!? これがモテる秘訣なのか? そうなのか?
「それでそれで? 何なのー?」
俺はしつこく聞く。
それからステータス表の事を父から幾つか教えてもらった。
父上の話をまとめるとだな……。
ステータス表を開いてても他人には見えることはない。
ステータス表を見れるのを教えなかったのは、まだ戦闘経験も必要なかったし、いずれ5歳になった時に学院で恥をかかない程度に魔法を教える時にまとめて教えるつもりだったらしい。
ステータスの見方は上から
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名前
種族 性別 年齢
職業
レベル
HP
MP
体力『持久力を表す数値。一般的な体力。HPとは別の物』
筋力『物理攻撃を表す数値』
耐久『物理防御力を表す数値』
知性『魔法攻撃の威力を表す数値』
精神『魔法技に対する防御力を表す数値』
敏捷『回避能力を表す数値』
器用『命中率を表す数値』
装備してる武器・防具
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ステータス表の消しかたは、頭の中で『ステータス閉じる』と念じれば消えるみたいだ。
最後にスキルの左にある◎を押すと、今使えるスキルが確認できる。
慣れたら今みたいにスマホのように手を使わずに操作できるらしい。
俺は早速、今使えるスキルを確認した。
父上は今の年齢ではスキルを習得してないって言ってたけど……。
何せ俺チートだろ?
そして俺は驚愕する。
スキル表のスクロールバーちっさ!!
スキル多すぎるわ……これが万能なのか……。
けど確かめるの面倒だな。また後で確認しますか。
俺は『ステータス閉じる』と念じステータス表を閉じた。
「クレイオのステータスどうだったの?」
「うーん。まだまだだよー」
「そうだよね。もしかしたら、凄いかと思ってたけど……。まだ子供だしね!」
これ、バラしても大丈夫っぽいノリなのか?
「父上のHPとMPはー?」
「あまり言いたくないんだけどHPが3630でMPが3500だよ!! 結構、凄いだろ? 秘密にしててよ!」
ごめん! やっぱり言えねぇよ! 俺、軽く超えてはるやん!
スキルだけではなかったのか……。
神様のそこそこ万能、恐るべし……。まぁ能力が偏ってる気がするのは気のせいだろ。
「うん! 父上凄い!」
ここはこう言っておくのが最善だろう……。
それから俺はスキルの研究などをコッソリとするようになった。
おっと、早くしないと日が明けちまう。
石の付いたブレスレットでもプレゼントするかな……。
とりあえず裏の森に行くか!
鬱蒼とした森の小道を進むと開けた場所に湖を中心とする渓谷がある。俺は渓谷の岩場の方に向かって
スキル『スカウター』を念じる。
このスキルは相手の戦闘力を見たり生命体を探索できるだけではなく、その場所にあるアイテムまで探索できるし、アイテムを鑑定できるスキルだ!!
後、夜でも使えます。マジ便利です。
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鉄鉱石 鉄鉱石 鉄鉱石
鉄鉱石 鉄鉱石 鉄鉱石
この辺は鉄鉱石ばっかだな……。けど一応回収。
もっと上の方見るか。
水晶 水晶の群晶
水晶のかけら
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おっ、水晶か丁度いいや!
しかし場所が結構高いな。
仕方ない魔法で飛ぶか……。
《フライ》
これは、この世界の初級魔法の『レビテイト』の一段階上の魔法で自分の体を浮遊状態にさせる。
…………。体がそのままでフワフワ浮くだけだから使いにくいな……。
結局スキルの
『フライアウェイ』を念じる。
自在に空中で動けてピーターパンみたいに動ける。
やっぱスキルの方が素敵ですやん。
俺は群晶を見た瞬間気づいた。この紫色は……紫水晶!!
ララシーにぴったりですなぁ。今日はツイてるツイてる。
紫水晶を手に入れた俺は、ララシーが身に着けた姿を妄想しながら、
ほくほくしながら屋敷に帰っていった。
次号は説明回じゃなく、キャラをちゃんと出していきたいと思います!
でわでわ!