第3話:悲劇:1
僕らはホテルについた。
レクリエーションでは歌を歌ったりクラスの出し物をしたりとこの上なく楽しかった。
ご飯では僕の嫌いな魚料理がでてきたので部屋で友達とお菓子を食べる。自由時間ということで各部屋から人が集まりはしゃいでいた。
女子の部屋に侵入しようとする者や部屋で裸になっている者がいた。
時間は僕らの意思を無視しながら過ぎて行く。
「全員部屋に入りなさい。部屋の鍵を取りに行くので先生に渡して下さい」
このホテルはオートロックなので一度外へ出れば中には入れないだろう。
僕は犯人がどうやってこの部屋にはいってくるか考えた。
僕が見た夢は僕が起きた時には犯人はいる。
しかしこの中で仲間を殺すような奴はいないだろうと信じている。
なら犯人は外部の奴だろう……
先生か?
それともホテルの人か?
どちらでもいい……
僕らの幸せを奪う者は殺せばいいんだ。
カバンの奥にある包丁で刺し殺せばいい。
そうすれば僕はまだ幸せを感じていられるんだから。
僕らはベッドに潜り電気を消した。
鍵は僕が犯人について考えている間に渡していたらしい。
「なぁなぁ」
拓海は小さな声で全員に話しかける。
「なんだよ?」
信二は興味深げに聞いた。
「お前らって好きな人……いるか?」
「ば馬鹿!い…いるわけねぇじゃん」
完全に信二は動揺していた。
近所のお兄さんから聞いていた通りだった。
「夜になるとな誰かが好きな人の話しとかしてくるぜ! これは絶対だな」
って自信ありげに話していたっけ。
「ははは、どうやら信二君にはいるらしいね」
「俺はわかってるかも」
周りは信二の好きな人を推理しはじめた。
3分後
「ちょい待て!あきちゃんは俺も狙ってるから」
「馬鹿か健一なんかに譲ってやるかよ」
「おぉあきちゃんってそんなにモテてるのか。意外だよなぁ良彦」
「そうだね」
僕はそうは思わなかったクラスで1番とはいかないものの顔は整っていて運動もできるし中々ボーイッシュだから。
小学生ではボーイッシュな子はモテるけど中学生になってから女の子っぽくなるとさらにいいらしい。(近所のお兄さん談)
楽しい話しだったが僕は途中で睡魔に負けて眠ってしまった。




