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web小説を極めたい  作者: シンリーベクトル


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2/10

説明のバランス

Web小説を極める ― 作者の“快感ベクトル”と読者の“欲求ベクトル”のズレ


書けば書くほど気持ちいい。

理論や設定を詰め込むほど、自分の中で「完成度」が上がっていく。

――それは作者として当然の感覚だ。


だが同時に、読者はその「詰め込み」にうんざりしている。

「うわ、また説明か」「設定が多すぎて覚えられない」

そう感じた瞬間、ページを閉じる。


作者の快感と、読者の快感は、

違うベクトルで動いているのだ。



作者の欲求:ラーニン×ランクの快感


作者は「理解」と「達成」によって快感を得る。

構築した世界、緻密な設定、理論的整合性。

それらを積み上げるほど、脳内ステータスが上昇する。


ラーニン(学び)の充足と、

ランク(自分の知的価値の上昇)の快感。


つまり、作者にとって「説明」はご褒美なのだ。



読者の欲求:ユナイト×ライフの快感


一方、読者が求めるのは共感と生感覚。

キャラクターの感情、物語のリズム、行動の余白。

読者にとっての快感は「自分が物語と一体化できること」。


過剰な説明は、その“同調回路”を遮断する。

ユナイト(共感)が途切れた瞬間、

読者の脳は“飽き”を感じる。



情報量の黄金比


ここに「食事バランス」の原則がある。


作者にとって、説明や理論は“おかず”であり、

読者にとっては“ご飯”の味を邪魔するスパイス。


つまり、情報は調味料であって主食ではない。

詰め込み過ぎれば、物語の“栄養吸収”が阻害される。


黄金比はこうだ。

理解ラーニン3:共感ユナイト7。

説明は飾り程度、読者が“体感で理解できる”レベルに留める。



サイサイセオリー的解釈

•作者:ラーニン(理解)+ランク(達成)を満たす快感構造

•読者:ユナイト(共感)+ライフ(体感)を求める快感構造


この2つのベクトルは、方向が異なる。

つまり、作者が気持ちいい構成ほど、読者は疲れる。


だからこそ、作者は「詰め込む衝動」に対して

“構造的な自制”を設計しなければならない。



結論:読者の満足は、作者の我慢から生まれる


書けば書くほど、自分の頭はスッキリする。

だが、読者の頭はいっぱいになる。


作者が快感を得た瞬間、読者の快感は冷める。

だから、本当に上手い作者は、快感を“抑制”して書く。


物語を極めるとは、

「書きたい情報を、書かない技術を身につけること」だ。


それは、最も高度で、最も成熟した“創作者の快感”である。


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