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ほのぼの谷の大きな虹

作者: なる


**「ほのぼの谷の大きな虹」**


ある日のこと、ほのぼの谷では朝からしとしとと雨が降っていました。村の住民たちは、各々の家やお店で静かに雨音を聞きながら過ごしていました。


カフェのオーナー、ミナミさんはカフェの窓から外を眺めながら、少し憂鬱そうにため息をつきました。「今日はお客さんが少ないかもしれないわね…」と、少し寂しげです。しかし、雨の日も悪くないと思い直し、おいしいカフェラテを丁寧に淹れました。


その頃、活発なアヤメちゃんは、家の中でじっとしているのが苦手で、外に出て探検に行きたくてウズウズしていました。お母さんに「雨が止んだら外に出てもいい?」と尋ねると、お母さんは優しく頷きました。


やがて、午後になると雨が止み、空にぽっかりと大きな穴が開くように雲が晴れていきました。太陽が顔を出し、ほのぼの谷全体が温かい光に包まれました。その瞬間、空に七色の大きな虹がかかりました。村の全員がその虹に気づき、感動しました。


ミナミさんはカフェのドアを開け、虹の美しさに思わず笑顔になりました。「こんなに大きな虹を見るのは久しぶりね。きっと良いことが起こるわ!」と、近くにいたトウジさんに話しかけました。


トウジさんはうなずき、「この虹をみんなで楽しむために、村の広場で集まって何かお祝いをしようじゃないか」と提案しました。


その言葉を聞いたアヤメちゃんは大喜びで、すぐにルリさんの花畑に向かい、「ルリさん、みんなでお祝いするんだって!花で飾り付けをしようよ!」と誘いました。ルリさんはにっこりと微笑んで、「もちろん、アヤメちゃん。素敵な花冠を作りましょう」と答えました。


広場には村の住民たちが集まり始め、ミナミさんはカフェから温かいお茶とお菓子を持ってきて、みんなに振る舞いました。ルリさんとアヤメちゃんが作った花の装飾が広場を彩り、トウジさんは木で作ったベンチを持ってきて、みんなが座れるようにしました。


ケンタさんは川で取った新鮮な魚を焼いて、みんなにご馳走しました。みんなで笑顔を交わしながら、虹の下で楽しいひとときを過ごしました。


その日、ほのぼの谷の住民たちは、自然の美しさと、互いに助け合うことの素晴らしさを改めて感じました。虹が消えるころ、村には満たされた幸せな空気が広がり、住民たちはそれぞれの家に帰りながら、今日の出来事を心に刻みました。


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