第二十五話②
俺は力を使い、骨を次々とくっつけさせていき、体がある程度動くところまで回復させた後、すぐさまルビニスターの心臓へ目掛けて飛び込んだ。
風を切りながら剣を振り翳して、素早くルビニスターの胸へ剣を突き立てる。
だが、俺の剣が相手に触れる直前に、ルビニスターは違和感を感じたのかこちらへと振り返ってきて、剣の照準がずれてしまい、ルビニスター右胸へと突き刺さった。
「……どういう仕掛けだ骨野郎?」
血飛沫が激しく飛び散りながら、ルビニスターの胸からは大量の血液が溢れ出している。
そんな、並の人間なら気絶してしまうであろうこの状況で、ルビニスターは平然とした態度で俺の方へと振り返りながら、剣を力強く掴んだ。
ルビニスターに刺さった剣を抜こうとするが、掴まれているのと、刺さった箇所にも力を入れられている事から、ぴくりとも動かすことが出来ない。
「もう一度聞くぞ? どう言った仕掛けだ?」
「見てわからないのか? 俺は不死身なんだ、こんな姿になっても生きているのが何よりもの証拠だろ」
俺は出まかせを吐いてみせた。
お前にはもう勝ち目はないのだと、俺の勝ちは確実であるというように思わせて、少しでも戦意を喪失させようと考えたのだ。
だがルビニスターは、「そんな筈がない」と言い切った。
「何故そう言える? 酷な現実を受け入れたくないだけではないのか?」
「ケヒャッ! 俺はそんな弱くねぇよ。ただこの世界に不死身の概念を持つ生物は存在しねぇ。それは魔王様が随分と昔に証明してくれている」
こんな話を聞いたのは初めてのことだった。
全く、魔王もいらぬことを証明してくれたものだ、そのせいで俺のはったりが通用しなくなってしまったではないか。
「つまりはだ。油断せずに、確実に、塵すら残らぬようにお前を始末すればいいだけの話ってことだ」
「やってみろ。お前では俺を倒す事は出来ない。それが現実であり、運命なんだ」
「ケヒャヒャッ! 言ってろ屍が!!」
ルビニスターは俺の頭を掴んで、勢いよく地面へと叩きつけてきた。
顔の半分ほどが床へめり込むほどの強大な威力に、危うく気が失ってしまいそうになる。
それだけは不味い。
意識を失ってしまっては回復が出来なくなってしまう。
そうなって仕舞えば、簡単にルビニスターに殺されてしまうだろう。
何とか剣を取り返さなければならないが、未だルビニスターは剣を掴んで話そうとはしない。
これがなくてはルビニスターにダメージを負わせるのはかなり難しくなってしまう。
何とかしなければならないが、意識は朦朧として、立っているのもやっとになってしまっていた。




