第二十四話①
燃え盛る炎を尻目に奥へと進むと、俺の体の一回り程大きな扉が目に入ってきた。
魔族の平均的なサイズは人間の平均を大きく上回るサイズの為、これ程の扉でないと出入りが不自由なのだろう。
その扉を音を立てない様に静かに開けて、すり足で中へと入る。
中には一本の広い廊下が広がっており、左右に一定の間隔で扉が取り付けてあった。恐らく魔族たちの部屋か、物置きだろう。
そんな部屋には目もくれず、俺は廊下をただ真っ直ぐ歩いていく。
その先には既に俺の目的地が見えていたからだ。
他の扉よりもさらに大きい、見上げなければ高さを確認出来ないほどの、立派かつ豪華に装飾された扉だ。
物語などでは、大抵この様な場所にボスが待機しているものだ。
きっとこの場に奴はいるだろう。
俺は扉を勢いよく開けて、中を見渡す。
ここからアジトの出入り口までは距離がある為、この音は聞こえてはいないだろう。
「随分と外が騒がしいと思っていたが……ケヒャヒャ! 生きてたのか、骨野郎」
すると、まるで俺が来る事を知っていたかの様に、ルビニスターは椅子に偉そうに座りながら、俺を出迎えてきた。
愛も変わらずニヤけた面を見せながら、甲高い笑い声を上げている。
「死んだと思っていたのか? この見た目だ、生死の判断が出来なかったのだろう」
「全くもってその通りだ。くたばったとばかり思っていた。それで、わざわざこの場に何しに戻ってきたんだ?」
「あー、お前と2人で話がしたくてな。それですまないが、お前の仲間の注意を逸らす為にアジトを燃やさせてもらったぞ」
「勘弁してくれよ。歴史ある遺跡を何年もかけてリメイクしたんだぜ? 修繕にまた時間がかかっちまう」
「その心配は不要だ。ここはもう時期、お前の所有物ですらなくなるからな」
「俺から奪うつもりか? 笑わせるな、ケヒャヒャ」
ルビニスターはゆっくりと立ち上がりながら、俺の体をまじまじと見つめてくる。
「アジトを燃やしたと聞いたが、どっやってここまで入ってきたんだ?」
「既に火葬済みの様なものだから、俺には火がきかないんだ」
「確かに火の耐性を持つスケルトンは多いと聞くが、お前もその類か?」
「そうかも知れない。だが、スケルトンと同等の実力と見て挑めば、痛い目を見るぞ」
「心配するな。俺はこれでも、お前の実力を買ってるんだぜ? だからよう、今からでもお前が仲間になりたいってんなら迎え入れてやる。今回の件はギンギラさんにも、俺から謝っといてやるよ」




