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REBORN  作者: ソラニヤマイ
第二章 駆け出しの英雄
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第二十二話①

「こんなところで何してるの…? お兄さん」


 姿を現したのは、魔族やましてや魔獣などではなく、見知った顔で、最もこの場で出会したくはない人物だった。


「すまない…ニナ」


 俺は堪らず謝罪の言葉を溢した。

 ニナは悲しそうな顔を浮かべながら、ゆっくりとこちらへと近づいてくる。


「謝るって事は…やっぱり私との約束、破っちゃうんだね」

「…その通りだ。許してくれとは言わないし、言えるはずもない。ただ、この先を進ませてもらう」

「どうしても? 今なら…今ならまだ! 見なかった事にも出来るよ…」


 か細い声で、ニナはそう叫ぶ。

 この言葉を受け止めてやりたいと、約束を果たすために引き返してやりたいと、そのようには少したりとも思わなかった。

 ここで引き返せば、俺は嫌われる事なく、ニナとの関係も良好なまま、旅を続ける事ができる。

 だが、それの何処が良いといえるのだろうか。


 俺自身はニナに嫌われることなく幸せになるかも知れない。だが、ニナは、村人たちは皆、魔族の支配下に置かれ、やがては殺されるかも知れない。

 

 ならば、それを防ぐためならば、俺はニナに嫌われてみせよう、悪役になって見せよう。

 1人の人間に裏切られたという傷を合わせてしまっても、その先にある幸せの為進んでもらうために、俺はこの行動を止めることは出来ない。


 そのような決心が、俺の中に固く出来上がっていたのだ。


「お、おいニナちゃん。いいから村に戻ってな」

「ごめんなさいおじさん…今はお兄さんとお話させてほしいな」

「ニナ、話す事なんて何もないぞ。俺はこの先を進む、邪魔をするなら無理にでもどいてもらうぞ」


 心が痛む。悪役の行動とはこれであっているのだろうか。

 わからない。わからないが、それでもバレてしまった以上、俺は嫌われ者に徹するほかない。


 中途半端に優しさを見せてしまうよりも、厳しくして、俺の決心を見せつけてやるべきなのだ。

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