第二十話②
暫く会話を続けた後、ニナはうとうとと眠そうにし始めて、そのままゆっくりと俺の肩に寄り添う様にして眠りについた。
村の大人たちはまだ会議を続けているのだろうか、こんなところで寝てしまっては、風邪をひいてしまうかもしれんない為、家に連れ帰ってやりたいが……どうしたものか。
俺は考えた末にニナを背負い、村まで運んでやる事にした。
小さな寝息をかきながら、ニナは俺の背中を掴む。動作はやはり子供同然で、改めてニナはまだ子供である事を実感する。
気疲れするほど人への気遣いをするのは、やはりまだ早い気がしてならない。
「俺が現状を……変えてやるからな」
そんな言葉を溢しながら、俺は村へと辿り着いた。
ニナの家への向かい直ぐに辿り着いたのだが、周りの家とは違い、そこにだけ灯が灯っている。
どうやら、会議はニナの家で行われているみたいだ。
あのご老人が皆をまとめているのかどうかはわからないが、少なくとも村長の家でやるよりかは目立たないのは確かだ。悪い判断ではないだろう。
ならば仕方がないと、俺は川へと引き返した。
だが、川の周りの石が転がっている場所ではなく、柔らかい草の生えた、大きな木の直ぐ下に俺は腰掛けた。
ニナをゆっくりと地面に寝かして、その上に俺のローブを掛ける。年季の入ったローブではあるものの、清潔に保っている為、ニナの体が汚れる事はない筈だ。
骸骨が来ていたローブと言えば、良い気はしないかも知れないが……いや、ニナは人の好意に対して、その様な事は口にしないし、思わないだろう。
骨の体でローブを脱ぐのは久しぶりの事で、薄手のシャツやズボンを履いているとはいえ、体全体が風を妙に感じさせる。
俺は明日の作戦を考えるために、夜空を見上げ始めた。
作戦と夜空、一体どう言った関連性があるのかと思われるかもしれないが、案外これが相性がいい。
夜空と言った、暗く、落ち着いた雰囲気が、頭をより柔軟にさせて、考える幅を増やしてくれるのだ。
ニナとの再会で、大体の作戦はもう浮かび初めている。
その為にはある程度材料が必要だ。
そして、アジトの偵察も……。
俺は木の棒を使い、地面に作戦を書き記して、考えを纏めていく。
作戦の実行は明日か、その翌日、それまでに魔族が村への襲撃を開始するのであれば、作戦の決行を早めるつもりだ。
兎に角、これ以上、村人たちを傷つけさせる為にはいかない。
ニナの心の重荷を、少しでも無くしてやる為に、、、。




