第十八話③
周りには既に魔族たちはいない。と言うよりも俺は先程とは違う場所にいた。
辺りを見渡してみればゴミが散らばっており、ここがゴミ捨て場であることがわかった。
捨ててある物は生物ではなく、ガラクタであった為、臭いはしなかったみたいだ。
俺は自身の体全体を回復させてから辺りを見渡すと、そこは先程いた位置からそこまで離れていないことがわかった。
死亡したと思われた俺はここに捨てられたのだろう。
戦った相手の死体をゴミ捨て場に投げ捨てるとは、馬鹿にされたものだな。
魔族たちは既にアジトへと戻ったのだろう、足跡は全てアジト周辺にしかあらず、ここからは離れていないことがわかる。
……撤退しよう。
今回は俺の負けだ。頭ごなしに突っ込んだのが間違いだったのだ。
……だが、収穫はある。
大まかではあるがアジトの構造を理解した。
魔族の数も、その戦闘力も、ルビニスターの実力もだ。
これは次に活かせる。次に生かして次こそは勝利を勝ち取って見せるのだ。
――
暫く森を歩いていると、水の動く音が聞こえてきて、そこに向かって歩くと綺麗な川を見つけた。
今日はここに泊まるとしよう、村に帰る事は出来ないからな。
泊まるといっても、別に睡眠が必要ではない為、軽く横になって体を落ち着かせるだけだ。
家の中だろうと川の側だろうと、そこまで変わりはしないだろう。
食事も必要とはしないのだ。ここにいる間はただひたすらに魔族に勝つ術を考えるのだ。
次に奴らが村に接近するのはいつなのか、わからないが明日にでも接近すると考えた方が緊張感が湧くだろう。
兎に角頭を回すのだ。
今から力を蓄える事は難しい、今ある力を最大限まで生かす為に、知恵を絞り出して頭を回し、作戦を立てるのだ。




