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REBORN  作者: ソラニヤマイ
第二章 駆け出しの英雄
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第十四話①

 子供を狙った刃が今にも振り翳されそうになっている最中、それを止めようとする母親の悲鳴と、それを嘲笑う魔族の声、その音に紛れて俺は動いた。


 逃げ遅れた子供を抱えながら、魔族の攻撃を避けてみせた後、魔族の喉元に攻撃を仕掛けた。

 直ぐ側に置いてあった物干し竿を剣に見たてて突いてやったのだ。


「うぐがぁっ!!」と醜い声を上げた魔族を尻目に、俺は子供を村人の元へ預けた後、魔族の方面に体ごと振り向いた。


「見ているだけのこちら側でさえ、気分を害す程の愚行……あまりにも、目に余るな」


 抵抗する者などいないであろうと思っていたのか、一部の魔族は俺のようなイレギュラーな存在に動揺を隠さないでいる中で、ルビニスターは高笑いをしながら俺の元へとゆっくり近づいてくる。


「お前は……この村の人間じゃねぇな、何もんだ? ケヒャヒャ」

「単なる冒険者だ。この村に偶然立ち寄ったわけだが、何だ村人に対するこの仕打ちは、虫唾が走る」

「部外者の人間なら、今回ばかりは逃してやっても構わなねぇ。今の俺の仲間に対する不敬な態度も見ずに流すさ。どうする、決めるのはお前だ」

「そうした場合、先ほどの親子はどうなる?」

「無駄な問いかけだな。当然殺すさ」

「そうか……ならばそうならないうちに、お前らを仕留めるとしよう」


 俺は先ほどに引き付き、物干し竿を剣のように見立てて構えながら、相手をじっと睨みつける。


「やめておけにいちゃん! 勝てるわけがねぇ!!」


 そんなことはわかっている。だがこのままではあの女性も連れ去られ、子供も殺されてしまう。

 ならば俺がコイツらを止める他選択肢は存在しない。


「ケヒャヒャ……そう言った態度は嫌いじゃねぇ。あまりにも無謀な戦いを仕掛ける、勇敢な姿勢……まるで英雄みたいだな」


 それを聞いた魔族は高らかに笑って見せた。

 本気で英雄だなんて口にした訳ではない、単に俺を馬鹿にしているだけだ。


 こいつらの言う通り、今の俺は英雄には程遠い。

 だが、ここで黙ってみていられるほど、俺は賢くはないのだ。今は英雄の真似事であろうと、俺はこの状況を見捨てるような真似はしたくない。


「喋ってばかりで構えすらとらないとは……笑っては見せても、内心は恐れているのではないか」

「ケヒャヒャ……ウゼェなお前。……お前ら、コイツを殺せ、英雄気取りを沈めて、この村に希望などない事を、再度この村に覚えさせろ!!」


 その声を合図に、辺りにいた魔族全員が束となってこちらへ向かってきた。

 それぞれが大剣や拳を振り回して、俺に攻撃を仕掛けてくる。


 それらを全て避けることは当然出来るはずもなく、俺は攻撃を受けながら、必死に相手に向かって攻撃を仕掛けた。

 あまりダメージを与えられていないのがわかるが、それでも続けるほかない。


 その中で隙を見せた剣を扱う魔族に、俺は攻撃を集中して与えて、その剣を奪ってみせた。

 握り心地の悪い安物の剣だが、物干し竿と比べれば十分と使える。

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