第六話②
少し歩いたばかりで早速小型モンスターの姿が2体同時に見えてきた。
まるで人間のように二足歩行で歩きながら衣服を身につけて、片手には武器を持っている。
そして何よりも特徴的な緑色の肌、間違いない、ゴブリンだ。
ゴブリンは1匹では大した事はないが、仲間を呼ばれてしまうと厄介な魔獣だ。
連携などを見せ始め、並の冒険者でも太刀打ち出来なくなってしまう場合もあるという。
目の前には2体以上いるようには見えないが、これよりも先に何体もいる可能性は大いにあるだろう。
普通ならば体力を維持する為にも、わざわざ戦ったりせずに無視するのが得策なのだろうが、俺は迷う事なく切り掛かった。
俺がクエストを受けた理由は、自分の成長の為でもある。わざわざクエストのみに集中する事はない。
あくまでも俺の目標は進化であり、こう言った雑魚との戦いも面倒がらずにしなければならないのだ。
それに何よりも、俺は体力の事を気にしなくてもいいのだ。
半永久的に戦っても力を使う限り体力は減らない為、体力さえあれば何とかなる雑魚との戦いは今の俺にとって好都合なのだ。
ゴブリンは切り付けられた後、悲鳴を上げながら横倒れて、もう片方のゴブリンが事態を理解するなりこちらへと武器を構えて襲ってくる。
俺は慣れない剣捌きで、ゴブリンの攻撃に対抗するように切りかかる。
リーチの差で先に攻撃を喰らわすことが出来たのは俺だったが、攻撃を浴びせた2体ともが致命傷を負いながらも、未だ生きていた。
ゴブリンなどは実績をあまり持たない冒険者でも、一撃で仕留める事が出来る相手なのに対して、俺はまだそれすら出来ない事がわかった。
武器もせっかくの「レベル装備」なのに未だ1レベルな事と、俺自身の剣術の腕前のなさ、そして何より俺の身体があまりにもまだまだ未熟な事が原因だろう。
問題は山積みだ。
俺は2体に止めを刺しながら、改めて気を引き締めて行かなければならないと心に誓った。
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