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第88話

 周りを囲む山々の色が変わってきた、そろそろ秋の始まりかなという時期になってしまった。夏の間いろいろ楽しませてもらったがやっぱり睦の交易が大きな利益だった。

「主様~、コンテナに積み込み終わりましたぁ」

「ありがと、結構貰っちゃったね」

「はい、海鮮もたくさんですけど交易品もたっぷりです!」

 ホロンとサラが積み込みを手伝ってくれていた。海の幸はもちろんだが、最初に手に入れたポップコーンやコーヒー、カカオなど以外に交易で更に唐辛子などのスパイスや各種作物の種。パイナップルなどフルーツ系が多いのかな?

「ヴリトラ殿、すっかりお世話になっちまったな」

「おっちゃん、こちらこそいろいろ面倒見てくれて感謝してるよ。ガレオン達の研究にもすごく融通してくれたんでしょ?」

「まぁ家族の願いは叶えねぇとな!」

 おっちゃん、完全にカエデさんを嫁入りさせて関係をより強固なものにする計画を画策してたんだろうなぁ。あの家に泊まるようになってからすぐ知り合ったし、案外策士なのかもしれない。実際仲良くなってしまったしカエデさんもとてもいい娘で魅力的だから困ってしまう。

「いまさら言うことじゃないと思うんだが、カエデのこと。どうかよろしく頼む!」

 リョウゾウは深く頭を下げる。父親として、領主としての考えもある中やはり子供を愛しているんだろう、声は真剣そのものだった。

「もちろん、幸せにして見せるさ。安心しな」

「じゃあ孫にも期待してるぜ!」

 気が早いっ!! まだアズハとの子供も居ないのに!!

「そのうち、ね……」

 こればっかりはなんとも言えない。最初はどうしてもアズハとと心に決めているしこれだけは絶対に曲げない。関係を持ったからには全員絶対に幸せにして見せる、でもやはりアズハは特別なのだ。彼女が居なければ俺は人の心を失っていた気がするから。

「タカト、お土産運ぶの手伝って~」

「アズハ、今行くよ」

 流石に家に残って畑や家などの管理をしてくれていた皆に手ぶらでは帰れない。珍しいアクセサリーや名産のお団子などの甘味を大量に購入したのだ、時々メンバーの入れ替えはしてたけどそれでもメインメンバーは今居る娘達になってしまっていた。

「主よ、我の荷物も頼む!」

「またすごい量だなぁ……」

「がっはっは! しかし進化した我が料理道。全力で披露するゆえ期待してくれ!!」

 ガレオンはこの夏の期間で睦で盛んな料理を全てマスターして独自のアレンジなどを加えてレパートリーを大量に増やしたのだ。めんつゆにかつぶし、こんぶなどによる出汁。うどんやそばなどの麺類と得るものは計り知れなかったようだった。

「私の方もお願いします」

 スーラの方も夏の間交易で入ってくる薬草や医術の本、睦にある病院や図書館に入り浸り多くの知識を手に入れていた。遊びに誘っても全く出てこないくらいだったから半端ない……交易で手に入れた種の中には彼女の集めた薬草系がとても多かったりする。

「っと、そうだった。今日獲れた新鮮な海の幸だ、もっていってくれ!」

 そう言うとおっちゃんはすごい量の海産物を持ってきてくれた。これもいいお土産になると思う。

「今後も海鮮はここに頼ることになると思うからちょくちょく買いに来るよ」

「こっちもヤバいのが出たらまたお願いしますぜ!」

「俺に相手ができるやつならね」

「ご謙遜を、貴方様に敵うモノなどありえないでしょう。我らが象徴、自由の黒き翼なのですから」

 結局荷物が多すぎてコンテナに入りきらず、周囲に袋をぶら下げて溢れたぶんを詰め込んだ。俺のパワーが無かったら絶対運べない量だし巨体が役に立ってよかった。

「結構ずっしりくるな」

 俺はドラゴンモードに変身してコンテナを背負う、意外とずっしりとした重みを感じるが問題ないだろう。

「それじゃあ皆、乗ってくれ」

 こうして全員が背中に乗っていく。アーシラは角の間がお気に入りらしく頭の上に登ってきた、アズハも落ちないように一緒に居る。カエデさんは慣れないようでちょっとビクビクしているけど頑張って慣れてもらおう。

「サラも準備いい?」

「いつでも大丈夫です!」

 サラは俺に抱えられているさすがに彼女は背中に乗せれなかったのでいつも通りである。

「それじゃあおっちゃん、元気でな!」

「ヴリトラ殿も! またいつでもいらしてください、歓迎いたします! カエデ、体には気を付けて。しっかりやるんだぞ!」

「お任せください。お父様こそ飲み過ぎには注意してくださいね!」

 こうして俺は睦を飛び立った。すっかりお世話になってしまったけど十分楽しかったし得るものはあった。次はこれを活かして住処を更に豊かに発展させて行くのだ! でも、その前に留守番組へのサービスが先かなぁ……何を求められるか想像は出来るけど、何がとは言わないでおこう、うん。ドラゴンの体力があってよかったと思う帰り道であった。

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